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タバコの煙を吐くように息をはいた竜胆は、俺と目を会わせることもせず、ただタバコをじっと見つめている。何を考えているか読み取れないぐらい無表情で、なんとかいえよ。って苛立つ



竜胆「俺、言ったんだAに、兄貴が他の女と遊んでること。そしたらA知ってるって__」


まだ話している最中とか関係がない。怒りが込み上げてきて竜胆の胸ぐらをつかんだ。一瞬竜胆の顔が怯んだが、覚悟を決めたようにまたまんざらでもない顔をして、深い紫の驚くくらい綺麗な瞳が見つめてくる。
力がうまく入らないぐらい何かを訴えてきて自分も目が話せなかった



竜胆「…殴ってみろよ」


今まで喧嘩になったりして胸ぐらをつかんだ瞬間俺の拳がとんでいた。そのたびに竜胆はふて腐れながらも謝ってきた。なのに今は偉そうに淡々と反抗する。


殴ろうとしても手が震えて殴れない。意味がわからない何で殴れねーんだよ




竜胆「兄貴も自分が悪かったことわかってるんじゃねーの?」


ふざけんな。

煽られてムカついてるはずなのに、やはり手が震えて言うことを聞いてくれない。何度も何度もギュッと握って拳はできるのに、目の前にいる生意気な弟にはその拳を振り落とせない。



竜胆は正論を言っている根拠もそこら辺に転がっている。つまり竜胆は悪くない。正しいそれがわかっているから手が出せない。本当に何したいんだよ俺、





掴んでいた胸ぐらをパッと離し、よろけた竜胆は悲しそうな表情をした。お互いが呼吸しているってわかるぐらいの沈黙に、リズムにのるようになる時計




かすかに香るタバコの香りがものすごく鬱陶しかった。






竜胆「…何で興味ない女との関係をすぐきらなかったんだよ」



竜胆の言葉に言葉が詰まる。何でなんだろう。好きじゃなかった?いや好きだった
けど、再会したときの儚い表情をみて、狂った愛ばかり注いで壊してしまったらどうしよう。とかそのまま殺したらなんて怖くて、


大切にできる自信がなくて彼女彼氏の関係にはなれなかった。逃げてしまった



蘭「Aは俺なんかより違う奴といた方が幸せだろ?わざと他の女とあって、
さっさと俺のじゃなくなればいいって思っただけ」

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キクラゲ(プロフ) - @じゅらさん» ありがとうございます〜♪いつも作品見に来ていただいてもう特大の感謝を送ります受け取ってください((((殴?) (12月2日 18時) (レス) id: bf82bf2975 (このIDを非表示/違反報告)
@じゅら - 主さん、今回の作品も神過ぎです!!続きも楽しみにしてます!(*´μ`*) (12月2日 14時) (レス) id: d21974408e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キクラゲ  | 作成日時:2023年11月20日 17時

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