あまりに ページ17
『ただあまりに違っていたから、私は彼らが理解できなかった。たくさん気にかけてもらって失礼な話だけどね』
自嘲の笑みとともに言葉が返ってくる。
「違っていた」に含まれるのは、はたして”個性”だけの話なのだろうか。
『みんなそれぞれで努力してるのにさ、私が個性を使うだけで完封できてしまうなんて残酷でしょう？しかも1人だけ推薦とも違う特別待遇。除け者にされたっておかしくなかった、今振り返ってもそう思うよ。
まあ実際、中学まで幼馴染以外の同級生には距離置かれてたしね』
「圧倒的な強者は理解されず、遠巻きにされるのが世の常…それを考えれば、同胞に恵まれたと思うのも頷けるな」
「ケロ…どうしてヒーローに？とか聞こうと思っていたのだけど先生にも事情があるようね。控えることにするわ」
『あんまり重く受け止めないでね？私から見たクラスメイトがそうだっただけの話で、実際に私がどう思われてたかなんて知らないしさ』
苦笑いを浮かべながらフォローを入れる。本当を言えば知らない、ではなく気にしていなかった、のほうが葵夜の心情に近いのだが。
「っ天力先生！質問よろしいでしょうか！」
『わ、びっくりした…なんですか飯田くん？』
「先生は、俺たちの第1回の戦闘訓練のVを見られたと相澤先生が言っていました。俺たちの戦い方を見て今回の10:1の戦闘訓練、どう思われますか」
『ええと、どちらが勝つと思いますかっていう趣旨の質問だと解釈していいなら…そうだね、負けてあげるつもりは無いかな』
それはつまり、勝てると確信していながら手を抜く気はないということ。圧倒的な強さとそれに裏付けられた自信をもって、一切の手加減をせずに向かってくるということである。
実力を観察し推量した上で出てきたのであろう言葉に闘争心を刺激される者、相澤の言った「瞬殺」が現実味を帯びてきたと怯える者、自分の力がどこまで通用するのかと興味を引かれる者。
表情を変えた生徒たちを気にする様子もなく着きました、と授業の進行を合図する。
「ん、じゃあ天力はビルに。先行チームは2分間、ビル前で待機だ。どう使うかは任せるよ」
『了解』
ハーフテールにまとめた髪を揺らしながら、暗がりへと歩いていく葵夜。それを横目に先行チームの作戦会議もスタートする。
戦闘訓練開始まで、あと2分。
〜〜〜〜〜
導入長くなりました…
戦闘シーンは書きたいとこを書く予定なのでキャラ偏るかもです 申し訳ない
いよいよ！
作者的歌ってほしい曲
Runaway/DEAN FUJIOKA
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ゆう(プロフ) - フォロー飛んできてびっくりしましたｗ ありがとうございます〜こちらこそお借りしますね！ (2021年12月27日 16時) (
レス) id: 19b41d948d (このIDを非表示/違反報告)
蒼紅 - ヒロトラフォローしました！。めっちゃ強いっすね！これからバンバン使わせてもらいます！ (2021年12月26日 23時) (レス) @page24 id: f726a3738a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう | 作成日時：2021年6月4日 1時
