そして、妄想は現実になった。第8章

楽しくなって来ちゃった。 ページ3

祐『A走れ！w 』

「やば、信号変わっちゃうw」



私は、久々にこんなに堂々と

渋谷の街を走った。



売れてからずっと、
人の目を避けて暮らしてたから
昔に戻ったようで、すっごく楽しくて
心の底から、笑ってた。




そしたら、祐君も笑いながら言った

祐『 なにこれw楽しくなって来ちゃったw』





人混みと、私達に付いてくる人だかりを

避けながら走るのは、とても困難だった

祐君は、突然手を離してかがみ込んで



私のヒールを脱がせた

私は渡されたヒールを持った

すると



ヒールを持ったままの私を




抱き上げた。






人だかりから、キャッーって声が聞こえた

祐君は、走って

2人で車に乗り込んだ。





その瞬間、走り出した車には誰も追いつかなかった。






「あー、、、危なかったw
祐君・・・ありがと。」





祐君を見ると少しだけ 息切れしたまま





祐『 いや、てか
あの監督. . .ヤバイなw』




って2人で顔を見合わせた。






走り出す車の中でグダッと倒れ込むような私たちは
べったりくっついて




先ほどまでは、
溢れ出ていたアドレナリン・・・





冷静になり、気付く。


「ぁ…ありがと。 ごめん。」


祐『 ぅん。 』って





体制を整えてずっと窓の外を見た。






静まり返った車の中、少しだけ気まずい空気






スモークがかかったガラス越しに
渋谷の街が流れてくのをひたすら見つめてた。






ほんの、３分もしないうちに
スタート地点に戻ってきた。






人の少ない渋谷駅裏に数台の車が止まってて

私たちはそこに降りる。





監督〔はーーい！お疲れ様〜！

ってか！超ドキドキしたんだけど

お前ら無事で良かった〜！〕




って私達2人を抱きしめた監督。





辺りを見回すと私たちを取り囲む
異常な数のスタッフ達・・・


こんなに大勢の人が関わってたの？


監督〔厳戒態勢ではあったけど、

実際何かあったらとか思うと、スリル満点だよねw〕



やっぱり、監督は


どこかぶっ飛んでる。



でも、そんな月島監督で


良かったって 強く 思った。

子供みたい。→←渋谷駅前パニック寸前。

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