自慢の彼女【及川徹】

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急いで家へと帰宅するが、まだ徹は来ていないようだった。



「今日に限って来ないとかありえる」



まあ、最悪連絡でもすればいいかと手洗いうがいをして部屋へと入った。



それから１時間ほどして、



「たっだいまー！Aちゃん、徹くんのおかえりでーす」



無駄にテンションが高い、彼氏が帰ってきた。
　


「徹、おかえり！」



いつもは行かないけど、今日は玄関へお出迎え。



「え！お出迎え？徹くん嬉しい！！」



と避ける間もなくガバリと抱きつかれた。
パワー５のゴリラに強く抱きしめられるとこちらはたまったもんじゃない。


「く、くるしー」


「ごめんごめん。つい嬉しくって！」


テヘペロと反省もしてない顔で謝られてもムカつくだけだ。まあ、もう慣れたけれど。



「徹、私聞いてないんだけど」

「へ！？何が？？」

「練習試合のこと、影山のこと」



あ！っと思い出したようで、本当に忘れていたらしい。
それでもってなんで急に練習試合なんか。



「言っとくけど、
影山だけが要注意なわけじゃないからね」


「はいはい、わかってるよ」


自分の高校を馬鹿にされるのは、いくら彼氏でも許せないから。
それが分かっているのか、徹はごめんね。と一言。
そして、烏野とは練習試合したことなかったからしてみたくなったんだと言った。


こっちとしても、４強相手と練習試合が出来ることはとてもありがたいことだ。


「そうなんだね」


「あ！忘れるところだった！
A月曜日からまたお弁当つくるの？」


「早朝練終わったからね、作るよ」


「そしたらAが無理ない範囲でいいんだけど、Aがお弁当の日は俺のも作ってくれない…？」


「？いいよ？」

　
今までいらないと言っていたのに急にどうしたのだろうか。
思ったのは購買飽きたのかなぐらいで、もう１人分増えようと問題はないので快く了承をした。


「やったー！実は憧れてたんだよねー！
彼女の作ってくれるお弁当ー！」


今日はとても気分がいいらしい。
鼻歌を歌う彼に手を引かれ、部屋へと入った。



憧れ？お弁当作ろうかって聞いて、
大丈夫と言っていたのはあなただよね？？
まあいいか。

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