自慢の彼女【及川徹】

46 ページ48

.


スガはやっくんと話しているようだ。
やっぱりあの2人気が合うのかな？


「やっくん！スガ！お疲れ様！」

「「おー、お疲れ！」」

「やっくん流石だね！！昔よりももっともっとレシーブ取れるようになってるね！やっぱり凄いよ！」

「…へへ、ありがとよ！なんせ卒業して2年も経ってるからな」



「………」



「それよりさ、あの…スゲー見られててんスけど」

「スンマセン… 目合わさない様にしてもらえれば大丈夫だと思…」


後ろから感じる視線。西谷だ。
先程からずっと一言も発さずやっくんを見ている。


「３番さんのレシーブ凄かったっス！」

ビクッ(背後…)


「うちのエースのスパイクちゃんと拾える人初めて見ました。あんだけ全員レシーブなレベルが高いチームでリベロの座にいる実力。

やっぱりスゲーと思いました。」

「俺も負けないっす！失礼します！」


「あ、コラ西谷！そんな一方的に…」


「ヤバイっスね、彼だって相当のレベルのリベロなのに、慢心するどころかひたすら上だけを見てる」


西谷もやっくんもどちらもすごいリベロだと思う。
お互いがお互いを師として、2人とも上ばかり見ている。


「今度は負けないからね、やっくん」

「ああ、俺も負けねェ」
「それと、A。…また連絡してもいいか？」

「？全然いいよ？なんで？」

「…いいや、なんでもない！」


ニカッとそう笑って、スガとやっくんも連絡先を交換していた。
音駒はこれからも烏野にとって強敵で、好敵手であるだろう。



さあ、戻ったら今日の反省だ。
もうすぐIH予選が始まる。
音駒に会うには宮城の全部倒さないといけないんだ。
この間負けた伊達工にも勝たなきゃ進めない。


ーーー勿論、徹にも。



.

47→←45

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す