〜俺らの世話係〜 Twin Tower【3】

前を向いて ページ10

*


「流星も呼ぼか」ってことになり、
寝室に流星さんが来た。

ベッドに座った流星さんと望くんは
真剣な瞳で私を捉えている。



やっぱり、怖い。



そう思った瞬間、
手が温もりに包まれた。



「大丈夫やで。
最後までAの話聞くから」



先程と同じように優しく微笑む流星さん。



……私は、逃げない。




＊




昼間の事を2人に話した。


途中また涙が流れそうになったけど、
望くんが背中をさすりながら
「大丈夫やから、ゆっくりな」って
言ってくれたおかけで、全て話す事ができた。



全て話し終えると、
両隣に座っている2人から
ギュウッと力強く抱きしめられた。


優しさでできた温もり。




「A、言うてくれてありがとう。」

「気が……楽になった？」

「俺ら裏切ったりせんからな？」

「そいつぶっ飛ばしたる！！」



私を抱きしめたまま、
2人が交互に喋るもんだから、
それがおかしくてプッと吹き出した。




「あ、笑った。」



不意に流星さんに言われた言葉。



「やっぱ、Aの笑顔 好きやわ」

「俺も俺もっ。
つーか、Aが好きやわ」

『えっ！？』




突然 望くんからの告白。



「やって味噌汁んまいし！」

「そっちかい！笑」




ボケボケな望くんに、
普段ツッコミを入れない流星さん。


それを見てアハハッと笑い飛ばす私。




胸の中にあった重くて黒い鉛が、
スーッと溶けていくような気がした。


2人に打ち明けてよかった。





*

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