107.ファーストクラス ページ7
・
女子生徒Ａ「Aさん、そんなにたくさんお作りになるんですの？」
『あ、うん、ちょっとね……』
今、Aのクラスの女子は、調理実習でマカロンを作っていた。
女子生徒Ｂ「あ、分かりましたわ。
奏さんたちの分ですね？」
『うん、そのつもりなんだけど……
でも、マカロン作るのなんて初めてですごい不恰好………』
女子生徒Ａ「大丈夫ですわ、みんな初めてなのは一緒ですし、そんなに変わりませんわ。
奏さんなら受け取って下さいますよ。」
『え、みんなも作ったことないの？』
女子生徒Ｂ「そうですわね、ないんじゃないかしら？」
なんでも作れそうなのに意外だなと思うと同時に、みんなもそんなに上手く出来ないと分かり、少しホッとした。
奏たちに作るというよりは、放課後、疲れ気味の尊人と竜に渡そうと思っていたのだ。
だが、そうなってくるとネクストにも渡さないと不公平だ。
更に、１度教室に持って帰る以上は、奏たちの目にも入ってしまう。
そう考えると、どんどんマカロンの数が増えていくのだった。
不恰好ではあったが、先生の教え方のおかげで、味はなかなかのものだった。
作り直すわけにもいかないので、１つづつラッピングをしていく。
『終わったーーー！』
女子生徒Ｂ「よく頑張りましたわね。きっと奏さんも喜んで下さいますわ。」
『２人とも付き合ってくれてありがとう、休み時間終わっちゃうね。』
慌てて荷物を手にするが、お嬢様２人は優雅に微笑んでくれる。
女子生徒Ａ「無事に完成して良かったですわね。
あなたと奏さん、本当にお似合いですものね。」
『えええっ！？』
女子生徒Ｂ「ええ、本当に。
頑張ってくださいね。」
『えっ、待って、何か勘違いを……』
２人の言葉から、自分が奏を好きだと勘違いされていることに気が付く。
慌てて弁解するも、気にしなくて良いと丸め込まれてしまった。
もう良いかと諦めて、教室へ向かう。
誰かに聞かれていたことにも気が付かずに……。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます！これからもネクストには活躍していただくので、よろしくお願いします。 (2021年7月29日 21時) (
レス) id: 81b182e416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます！いっちゃん好きなのでなんなほっこりします (2021年7月29日 1時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うみか | 作成日時：2021年7月27日 0時
