130.演技審査 ページ30
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いよいよ演技審査当日、みんなは市内にあるホールに集められていた。
光輝「ちょ、思ったより広くね？」
海司「そうか？うちの体育館とそんな変わんないっしょ。」
竜「雰囲気の問題だな。」
今までの審査とは違った雰囲気に、急に不安になる面々。
そんなこともお構いなしに、１人づつ台本が渡される。
理事長「あと１時間でお客さんが入館します。
それまでに台詞を覚えておいてくださいね。
劇の一部分を演じてもらうだけなので、そんなに気張らなくて大丈夫ですよ。
Aさんは台詞がないので、決められた位置に立っているだけで良いです。」
『それ、私必要あります？』
理事長「マネキンや人形では、雰囲気を壊してしまうでしょう。」
ハル「王子たちの演技にも力入りそうだし、Aちゃんが立っててよ。」
ハルにそう言われ、ウインクをされる。
少し怯んだが、実行委員長の仕事だと言われれば断ることも出来ない。
人前に出ることには気が乗らないが、喋らなくて良いのならと、渋々引き受けた。
緊張しているのは、自分よりみんなの方だ。
むしろ自分は落ち着いていなければ、みんなを勇気づけることも出来ない。
本番まではまだ少し時間があるが、一度深呼吸をして心を落ち着かせる。
王子たちが台詞を覚えている間、Aはステージの確認作業をしていた。
『うーん、毎回立ち位置が変わると目印だらけになっちゃって紛らわしいな……
私の立ち位置は、臨機応変で良いか。』
そう思い、自分以外の立ち位置にチームカラーのテープを貼っていく。
そしてそのテープの上に、名前を書き込んでいく。
『水色はネクストだから、ここが陸くんで……
あれ？』
陸の隣に、光輝、海司と書こうとするが、なぜだか胸が高鳴った。
((ちょっと待って、名前書くだけで！？
そんなに意識してるの、私？
それとも、好きになっちゃダメだっていう警告なんじゃ……))
今までにない胸の高鳴りに、突然不安になる。
もし、このまま誰かを好きだと口にしたら、自分はどうなってしまうのだろうか。
((ううん、ダメ！
本番前に余計なこと考えない！！
私はみんなをしっかりサポートしなくちゃ。))
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うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます！これからもネクストには活躍していただくので、よろしくお願いします。 (2021年7月29日 21時) (
レス) id: 81b182e416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます！いっちゃん好きなのでなんなほっこりします (2021年7月29日 1時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみか | 作成日時：2021年7月27日 0時
