114.天堂光輝 ページ14
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光輝「うわああああああ!!!!」
『わっ、なに!?』
いちごをおろすと、飛び掛かるようにAの方へきてパンツを取り上げる光輝。
いちご・仁「どうしたの?」
『光輝くん!?』
光輝「パっ、パンツまで触らなくて良いですっ!!
俺がやるんで!!」
『私、別に平気だよ?』
光輝「だめです!!!
俺が………その………
他の男のパンツ、触らせたくないんで。」
『え………』
光輝は、真っ赤になりながら、少しぶっきらぼうにそう言うと、もくもくと残りの洗濯物を干し始めた。
戸惑いつつ、Aも手伝うと、ようやく洗濯が終わった。
一部始終を見ていたいちごが、仁とともに家に入っていくAを見つめながらぽつりと呟いた。
いちご「ねえ、光輝お兄ちゃん。」
光輝「ん?」
いちご「お姉ちゃんのこと好きなの?」
光輝「なっ!!何で……」
いちご「見てれば分かるよー!
でもいちご、応援しないよ。」
光輝「えっ、何で!?」
それには答えずに、ツンとして家に戻っていくいちご。
『光輝くん?どうしたの?』
光輝「はっ、今戻ります!!」
それからは、スーパーへ行ったり、お昼の準備をしたり、掃除をしたりして、今は公園に来ている。
遊具で遊ぶ子供たちを見守りながら、ベンチで一息つくAと光輝。
光輝「はぁ………子守りって疲れるな。」
『あははっ、そうだね。
でも、2人とも良い子だから助かるね。』
光輝「………Aさんの言うことはよく聞くもんなぁ。」
スーパーでも、光輝には反抗ばかりしていたいちごだが、Aの話だけはすんなり聞いていた。
(なんか俺、嫌われるようなことしたか?
仁くんの方は普通にしてくれるのに。)
『………いちごちゃんのこと考えてる?』
光輝「バレました?」
苦笑する光輝に、Aは優しく微笑むと、ポケットからチョコレートを1つ取り出した。
『これ、さっき買っといたの。
光輝くんが疲れた時に渡そうと思って。』
光輝「えっ………ありがとうございます。」
『いちごちゃん、別に光輝くんのこと嫌ってないと思うよ。
愛情の裏返しみたいなやつじゃない?』
光輝「そうかなぁ………。」
悩ましいところだが、Aからもらったチョコレートは甘くて、疲れも一緒に溶けていくようだった。
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うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます!これからもネクストには活躍していただくので、よろしくお願いします。 (2021年7月29日 21時) (レス) id: 81b182e416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます!いっちゃん好きなのでなんなほっこりします (2021年7月29日 1時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うみか | 作成日時:2021年7月27日 0時