112.京極尊人 ページ12
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土曜日の朝、Aは、京極家の前で１つ深呼吸をする。
((ふう……。
朝イチで来てみたものの、ちょっと緊張してきた。))
意を決してインターホンを鳴らすと、まもなく竜が顔を出した。
竜「おう、わざわざ悪いな。」
『ううん、特にすることもなかったし、気にしないで。』
竜が中に招き入れてくれると、既に家の中はバタバタとしていた。
尊人「おい、お前らさっさと着替えろって、洗濯機回せねえだろ？
10時には工場の方行くって親父に言ってあんだから……って、A？
もう来てくれたのか！ありがとな。」
『それは良いんだけど……大丈夫？
洗濯ぐらいなら私やるよ？』
尊人「そうか？じゃあ、干すのだけお願いして良いか？
コイツら待ってから回してたら間に合わねえ……」
『全然良いよ！今のうちに洗い物しておくね！』
Aは、朝ごはんのあとそのままの食卓を見て、片付けを始める。
竜は一足先に仕事の手伝いに向かい、尊人はようやく洗濯機を回す。
尊人「ふう……。
テレビ始まったから、しばらくはおとなしいだろうけど、よろしく頼むな。」
『はーい。』
尊人「今度なんかお礼すっから。」
『気にしなくて良いよ！
私、子供好きな方だし、来たくて来たんだから。』
そう言って微笑むと、尊人も微笑んで頭を撫でながら、もう１度お礼を言われる。
((ふふ、なんか私のお兄ちゃんみたい。))
嬉しそうに笑うAを、尊人はじっと見つめた。
尊人「………嬉しいのか？」
『ん？何が？』
尊人「いや……。すげえニコニコするから。」
『えっ、そう！？
お兄ちゃんみたいだなあ、とは思ってたけど……』
尊人「お兄ちゃんか、それはショックだな。」
『えっ、何で！？』
わざとらしく落ち込む尊人に、Aは少し焦るが、尊人はすぐに笑ってくれた。
尊人「まー、今はそれでもいっか。
もっと男らしいとこ見せてやるからな！
じゃあ、行ってきます。」
『え？え？い、行ってらっしゃい……』
今のはどういう意味だったのか、考える間も無く、いちごと仁が駆け寄ってくる。
「「お姉ちゃーん！あそぼーーー！」」
『わっ、ちょっと待ってね、あと洗濯物だけ……』
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うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます！これからもネクストには活躍していただくので、よろしくお願いします。 (2021年7月29日 21時) (
レス) id: 81b182e416 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 更新ありがとうございます！いっちゃん好きなのでなんなほっこりします (2021年7月29日 1時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うみか | 作成日時：2021年7月27日 0時
