検索窓
今日:6 hit、昨日:7 hit、合計:33,082 hit

51.久遠誠一郎 ページ1








奏「もう暗いし、家まで送りますよ。」



『大丈夫だよ、うちの前道狭いし……』



奏「では、歩いて送ります。」



『そんなっ、大丈夫だって!』



久遠「奏は危ないからダメだ。俺が行こう。」



元「いえ、誠一郎さんは奏さまのお側に。私が付き添いますよ。」




((なんか私、すごい迷惑かけてない……?))




肩身の狭そうな表情を読み取られたのか、奏が1歩引いて、久遠に頼むと言ってきた。




奏「誠一郎、よろしく頼んだよ。」



久遠「あぁ、奏は風呂にでも行ってろ。」




久遠は奏に微笑むと、Aの方へ向き直って、行くぞと促した。


背後で元に鋭く見られているような気がするが、気のせいだと思いながら、挨拶をして立ち去る。







久遠「奏は、毎日家の近くまで送り迎えをしたがってるぞ。」



『だから、それは断ったでしょ〜?
私は庶民中の庶民なの!毎日リムジンなんて、肩凝っちゃう。』



久遠「そうか……。
奏のことが嫌なわけではないんだな。」



『嫌なわけないよ!
奏さん本当の王子様みたいに優しいし。』



久遠「…………。
やっぱり、お前も奏みたいなのが好きか。」



『そりゃ好きだけど、久遠さんも元さんも好きだよ?』



久遠「………っ!?
ったく、ふざけてないで、真っ直ぐ歩け。」



『何よ急に………』




首をかしげながら、早歩きになった久遠を小走りで追いかける。


すると、突然自転車がすごいスピードで走ってきた。




久遠「危ないっ!」



『きゃっ!!』




避けようとした瞬間、久遠に引き寄せられバランスを崩す。


そのまま、久遠に抱き付く形で電信柱に激突した。




『わっ、ごめんなさい!』



久遠「…………いや。」



『頭ぶつけた?大丈夫?』



久遠「俺は大丈夫だ。お前も平気なら、さっさと帰るぞ。」





心配して覗き込んできたAを、押し退けるように体勢を整えると、さっさと歩き出してしまった。



再び小走りで追い付くと、久遠がフッと笑った。



不意打ちの微笑みに一瞬ドキッとするが、そのまま平然を装って、取り留めもない話をしながら帰路についた。






52.日浦海司&小田島陸→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
129人がお気に入り
設定タグ:プリロワ , RAMPAGE , GENERATIONS
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うみか(プロフ) - ゆなさん» 普通の恋愛夢小説とは一風変わっておりますが、楽しんでいただければ幸いです。励ましのお言葉、ありがとうございました。 (2021年6月23日 14時) (レス) id: 5b7d0eb9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - プリロワの世界観、良きです!無理せず頑張って下さい。 (2021年6月22日 2時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)
うみか(プロフ) - ゆなさん» ありがとうございます、とても励みになります! (2021年6月13日 21時) (レス) id: 7ae50b0eb6 (このIDを非表示/違反報告)
うみか(プロフ) - りなさん» 嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2021年6月13日 21時) (レス) id: 7ae50b0eb6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです。その後の話楽しみに読ませてもらいました。頑張って下さい。 (2021年6月13日 8時) (レス) id: 333f181d63 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:うみか | 作成日時:2021年5月29日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。