憧れは三井寿 (ページ10)

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陵南との練習試合が終わり、私は再び三井先輩に話しかけていた

ここでめげる私ではない！

三井先輩も最初こそ嫌がられていたが段々慣れてくれたのかもう諦めているのか、私が側にいても何も言わなくなっていた

三井「お前もめげないよなあ」

「当たり前です！三井先輩とバスケをするために私はここに入学したんですから！」

って何言ってるの私、、、

自分から自爆してるじゃん

三井先輩は聞こえてるか聞こえてないんだか分からないが、俯いていた

「よしっ、三井先輩一緒に帰りましょ！」

三井「え、なんで？」

「三井先輩家の方向一緒じゃないですか！隣の学区」

三井「はあ、、仕方ないな」

ちょうどその日は部活が休みだった

だから一緒に帰ろう作戦をしたのだ

三井先輩とこうして並んで歩くのは初めてで私は緊張していた

あの時から姿も変わってしまって髪の毛も長くなってしまった先輩だけど、私は全然怖くなかった

何より一緒に歩けることが嬉しかった

三井「そういえばお前の事まだちゃんと知らないんだけど」

「え？？」

私は驚いていた

三井「いつもバスケ部に戻ってください、三井先輩とバスケ部がしたいですしか言ってないだろ？」

確かに、、、

まだちゃんとした自己紹介をしてなかった

「Aって言います、出身は○○中学校で特技はスリーポイントシュート」

改めて自己紹介するのはなんか恥ずかしいなあ

スリーポイントシュートという言葉に三井先輩はビクッとした

そしてこちらを見た

三井「だから湘北にきたのか」

「はい、それに三井先輩からあの時もらった手紙すごく嬉しかったです。私のバスケ人生で最高の思い出です」

三井「そうか…でもなんでバスケを辞めてマネージャーになったんだ？」

「それは…」

私は自分の足を見た

「その時がきたら言います」

私と三井先輩は気づいたら海にきていた

まさか好きな人と海にいるなんて、すごくドキドキ！

その時、遠くからボールが飛んできた

「すいません！取ってください！」

小さい男の子たちがボール遊びでもしていたのだろうか？

三井先輩はそのボールを拾った

そして男の子たちに向かって思い切り投げた

私はそのフォームに目を奪われていた

「やっぱり…三井先輩…」

ボールを離した後の三井先輩はしばらく時が止まっていた

そしてこちらを向くと力なく微笑んだ

三井「俺はバスケはできない…」

三井先輩、、、

どうしたらあなたの心は癒されるのですか？