我が道を行こうと思ったら攻略対象全員敵とかやっぱりベタすぎて笑えないんですけど。 (ページ8)

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笑えない50 ページ8

「そうでしたね。では少し長くなりますが……」

あ、長くなんの？私ご飯食べてなくてめっちゃ腹減ってんだけど。

『……ええ、構いませんわ。』

お腹…減った……でも話聞かなきゃ……

途中でお腹なったらどうしよ

「では、転生者という概念からお話ししましょうか。

転生者というのは、その魂に神の祝福を受けた者を指します。神のお気に入り、とでも言いましょうか。

彼らは生まれ変わるときに記憶を失うことがありません。

所謂"前世の記憶"を持って生まれて来ます。

ここまではわかりますね？」

『ええ。』

「噂というのは単純に、今年の新入生に転生者がいるらしい。という類のものですが、僕が言いたいのはそこじゃない。」

うーん嫌な予感。

『あら、ではどういうことでして？』

「……単刀直入に聞きましょう。その転生者、とは貴女のことではありませんか、シャイレスト嬢。」

まあ、嫌な予感は当たるものだよね。

さて、どうしたものか。

正直に言うべきかな？
テキトーに誤魔化した方がいいか？

『…何故、そうお思いに？』

「転生者には多くに共通する特徴があります。

例えば、"年不相応な言葉遣いや振る舞い"

僕は貴女を相手にしていると、どうも同い年か年上を相手にしているように感じるのですよ。

それから"ある年齢での急な性格の変化"

以前僕が聞いていたシャイレスト嬢の噂はお世辞にもいいものとは言えないものが多かった。

にも関わらず、ある時を境に悪い噂はパッタリと止み、代わりに以前とは全く正反対の噂が流れはじめた。

そんなこと、普通ではありえない。そう思いませんか？」