笑えない42 ページ47
“A……A起きて”
『ん……誰?』
“何言ってるの?私だよ、里奈。もう、Aったらいつまで寝てるの?”
『里奈?なんで……だって私転生して……』
“A、寝ぼけてるの?転生って……ラノベの読みすぎじゃない?”
『そう……かな。そっか、そうだよね。転生なんて……そんなの夢に決まってる。あはは、ちょっと寝ぼけてたみたい。』
“ふふっ、ちなみにどんな夢だったの?”
『なんか、貴族の……確か公爵家の令嬢になって、ゲームのヒロインと会って、それから……』
“……なんか、Aらしいね。”
『え?』
“Aのことだから、そっちの世界でも上手くやってるんでしょ?”
『……うん。どうしたの、里奈。なんか……変。』
“ねぇ、A。あの約束、覚えてる?”
『約束?』
“「私の前から勝手にいなくなったりしないよね……A」”
『あ……』
“Aはあの時「うん。当たり前でしょ。」って言った。”
『そ、そうだよ。私は里奈の前からいなくなったりしない。急にどうしたの?』
“……嘘つき”
『嘘なんか……』
“嘘つき。本当は気づいてるんでしょ。どっちが夢かなんてとっくに。”
『……』
“私、待ってたよ。Aのこと。あの日もずっと。”
『……ごめん。』
“Aのこと、大好きだったから。嫌われたかな、とか考えたけど、でもずっとずっと待ってた。”
『ごめん。』
“急に辺りが騒がしくなって、救急車が来て、警察が来て、そこに居られなくなって家に帰ったの。”
『本当に、ごめん……』
“帰ってからも、連絡来ないかな、とか思ってずっと待ってた。でも、何もなくて。”
『里奈……』
“次の日学校でAのこと知って、びっくりして、何も考えられなかった。私と会う約束しなかったらこんなことなかったのかな、とか、色々考えたと思うけど、あんまり覚えてない。”
“悲しかった。Aがいないのが信じられなくて、一日に何度もAの席の方を見て、その度に誰もいないのが悲しくなるの。”
“だんだんクラスのみんなはAがいないことに慣れてきて、1ヶ月もすればいつも通りだった。”
“先生が間違ってAの分までプリント配ったりしてね、その度になんかこう、クラスの雰囲気が気まずくなってさ。みんな苦笑いしてたけど、私は耐えられなかった。”
“それでも少しずつ慣れてさ、だんだん悲しいから虚しいに変わってきたんだよね。だからね……”
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ルイ - レイレインさん» たまたまじゃないの (8月26日 2時) (レス) id: 6f7fd10e9c (このIDを非表示/違反報告)
レイレイン - もふたろうさん» ですが題名まで似通っているよいうのは流石にどうかと… (2021年9月26日 13時) (レス) id: 7452374b41 (このIDを非表示/違反報告)
もふたろう - 湯さん» まぁ、それは一理あるよね。こういう作品多いから。自分が知らないところで書いてある本とか小説のことを言われるのは…ねぇ? (2021年8月14日 9時) (レス) id: e2781e4081 (このIDを非表示/違反報告)
湯 - みんなパクリパクリ言っとるけど最近こういう作品多いからかぶりはしかたなくない? (2021年1月1日 16時) (レス) id: 5ccc4b314a (このIDを非表示/違反報告)
my(プロフ) - ラヴァンさん» 返信失礼致します。作者のmyです。まず、不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありません。ただ、今回のご指摘のようなことに関しまして、当方には心当たりがなく、恐らく偶然内容が被ってしまったものと思われます。特にどの点が似ているか等ご指摘頂けますでしょうか (2020年12月19日 21時) (レス) id: 56eebc26b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:my | 作成日時:2018年10月3日 22時