買ってって顔してたんです ページ5
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本日は俳優活躍中の大樹くん。すっかり俳優さんの顔になった大樹くんは撮影用にキメキメのヘアメイクで今日はコンディションもばっちりですね！(笑)
撮影も順調なので合間を見て買い出しへ出た私は、差し入れをしようと行きつけのお菓子屋さんを目掛けて少し回り道。途中本屋さんで少し出費が嵩んだけど、目的の品を手に上機嫌でスタジオに戻ってきました。
大「Aちゃん、おかえりーって何その荷物！」
大樹くんはどうやら休憩中のようで、私の腕がキャパーオーバーしそうな荷物を指差して突っ込む。
「買い出しと、差し入れです！」
視線には気づかないフリをして差し入れだけを前に突き出す…が、そんなワザは通用しません。
大「それはありがとうなんだけど、問題はこっち」
近寄ってきた彼は反対側の腕ごと持ち上げて、重！何買ったの？と袋を奪い取る。
「えっと…雑誌？」
大樹「なんの雑誌？俺にもみせて」
買いすぎでしょって騒ぐ大樹くんに奪われた紙袋はこれまた彼によって勝手に開封される。
大「いや、全部俺が載ってるやつ！」
まるで芸人みたいなリアクションの大樹くんはこれ事務所に絶対あるじゃん！これとか、撮影見てたじゃん！って言うけど、それとこれとは別なんです。
「だって見て、この大樹くんとかホラ！買ってって顔してる。」
パッと開いてページを見せると、いや、恥ずかしいわ！そんな顔してないよ！って閉じられた。なんで？めちゃめちゃ可愛いのに。
「だから買わなきゃ！って衝動に駆られて…つい」
大「バカだなー」
バカとかいう子にはコレ、あげませんから！そう言ってお菓子を出すとA様〜って途端に始まる私のご機嫌とり。意外と甘いのも好きですよね、知ってますよ〜
大「雑誌、買ってくれて嬉しいなー」
「棒読み感が否めない」
大「きびしいな(笑)思ってるから！まじで！」
「嘘うそ。分かってるよ、今日はスケジュール詰め詰めだから大樹ちゃんにはこれで頑張って頂く」
袋ごと差し出すと、飴と鞭一気に来たなぁ！って笑う。すみません、今日しか取材のスケジュール受けれなくて。ファンタちゃんは売れっ子なんです。
「この雑誌、恋愛感話してるって聞いた。楽しみ」
大「A、絶対面白がってるよね？」
「えへ、バレた？でもほんとに、なんかカッコよくなったよね」
大「急に褒められても恥ずかしいわ！」
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作者名：ひなた | 作成日時：2019年11月2日 22時
