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「おはよ!」
『み、ミンギュくん。おはよう』
いつもの如く、ミンギュくんが話しかけてきた。
最近はずっとこの調子だ。毎日毎日同じこと繰り返して嫌じゃないのかな。何回私に話しかけても、対して面白い返しは出来ないんだけど。
「あのさ、今日放課後部活ある?」
『え、な、ないけど』
「今日一緒に帰んない?家まで送るからさ」
いつもの笑顔でそう聞いてきた。あの屈託のない笑顔。
一緒に帰る・・・・話が続かなくて2人とも黙ったりするのは怖いけど、多分ミンギュくんのことだからそれは無い。断る理由もないし・・・・
まあでも、下校だったらあんまり人に見られないし、イムハヨン達は放課後遅くまで教室に残って遊んでるから大丈夫だ。
『・・・・いいよ』
「ほんと!?じゃあ約束!」
『あ、で、でも!集合場所は裏門とかで・・・・』
「わかった!じゃあ、待ってるからね」
承諾を貰ってミンギュくんはすごく嬉しそうだ。ほんと犬みたい。しっぽと耳が生えて見えるくらい。
そんなに私と帰れて嬉しいのか・・・・
『・・・・ミンギュくん、私と一緒にいて楽しいの?』
「・・・・??? 楽しいよ?」
首を傾げて、質問の意図が分からないような顔をしている。彼からしたら、人と一緒にいるのが楽しいことは当たり前のことなのかもしれない。
そう思うと、本当に私のどこを気に入ったのか知りたい。ミンギュくんの好きそうなタイプなんて、いかにも私と真逆だし。
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作者名:むつごろー | 作成日時:2022年8月23日 14時