やまだくんの彼女はいのお担

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ショップに着いてもAちゃんは
必要以上に俺と距離を取ってるみたいで。


なんだか俺の方が寂しくなって(笑)
コソコソ話しかけてみる。





「…なんかいいのあったぁ？」

「ん〜…あんまりよくわかんなくて…」




そうだよな、
そもそもここってメンズ物がメインなのに
わざわざ…ってことは


「もしかして山田にプレゼント？」



もしかしなくてもそうだろうけど
こくん、と頷く彼女。




「涼介もよくこの店来るんですよね？」

「あ〜、まぁ、そうね。」

「だから来てみたかったんだけど、
やっぱりプレゼント選ぶのって難しいな…」



「ん〜なんか候補はないの？
これか、これかな〜みたいな、さ」


「…うーん、あの、
これとかどうかなーって思ってるんだけど…」



「え、すげぇかっこいいじゃん！」


ショーケースのガラス越しに指さしたのは
シンプルだけど少し男らしいゴツめのフープピアス。




「山田は顔整ってるし
身体も鍛えてるからこういう
ちょいゴツいのも似合うと思うよ。」


「そうかなぁ…うーん…」


それからしばらく
悩んで悩んで
そのピアスを買ったAちゃん。








「俺が一緒に選んだって山田に秘密ね。
俺、怒られちゃう(笑)」

「そんなことないと思うけどなぁ…」

「いや、まじでAちゃんのことになると
超必死だかんね、あいつ。
この前だって……あ、」



やべ。
この前知念から送られてきた
ちょっぴりえっ ち(に見える)写真の件は
本人知らないみたいだし
言わない方がいっか。




「なに？」

「あ、いや、」



にしても、

あの写真の本人がここにいるんだもんなぁ…


って、いかんいかん！
ダメだぞ大ちゃん！変な妄想は！！



俺の頭の中の葛藤なんて知らない
きょとん顔のAちゃん。



首かしげちゃって、なーんかかわいいの。






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