出逢い ページ1
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カランカラン
いつものカフェに入る。
「マスター、お久しぶりです。いつものお願いします。」
それだけ言って私は
マスターとよく話せる
お気に入りのカウンター席に座る。
私がここに来るのは
仕事で失敗したり、スランプに陥ったとき。
最近は来ないようにしてたけど
さすがに今日は
誰かに話を聞いてもらいたい。
「カフェ・マキアートとガトーショコラでございます。」
先輩に怒られてばかりだった
新入社員時代に
ふらふら帰っていたときに
行き着いた。
なんだかんだ
通い始めて3年になる。
会社の人は来ないし、
昔からの常連さんとも仲良くなり、
過ごしやすくていいところだ。
「んん〜、やっぱここのカフェ・マキアートは最高…!」
もともと甘党だったけど
ここのカフェ・マキアートの
嫌いじゃない苦さに惚れた。
それから苦いの好きになったんだっけ。
カランカラン
誰か来たみたい。
少し落ち着いたところで
そろそろ話を聞いてもらおう。
私はグラスいっぱいに入ったそれを
一気に飲み干した。
そして、
「「マスター!!」」
…え?
今、声重なったよね?
いきなり隣に座ってきた
キャラメルボイス君と。
隣の人のことが気になり
横目で見てみると、
さらっとスーツを着こなしてる
大人の男性。
髪は黒髪にふわふわのパーマで髭も。
なんと言うか
スターのようなオーラを持っている。
泣きほくろがさらに
大人の雰囲気を醸し出している。
じっと見ていると
目が合い互いに会釈する。
…この人ふわって笑うんだ。
怖い人なのかなと思ったけど
たったそれだけで
いいなと思ってしまう私はどうかしてる。
彼も私と同じものを飲んでいるのを見て
共通点見っけと
舞い上がってる私。
今日は嫌なことがあってきたのに
全部吹っ飛んじゃった。
この気持ち、なんだろう。
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作者名:Amy | 作成日時:2018年1月19日 23時