8 shota ページ10
こんなに拗らせるなら、いっそ絶縁したいって何度思ったことか。
俺とAが出会ったのは20の時。
大学の友だちに、お前がいると女子が盛り上がるから来いとしつこく誘われ、渋々行った呑み会。
通された呑みの席から、色っぽい目線を感じながらも、一番端に座っていた地味そうなAと目が合う。
俺と目があった後もキョトンとしていて、“誰？”とでも言いたげに頭にハテナを浮かべているようにすら感じる。
そんなAの隣が空いていることを確認して、俺はそこに座った。
「これ、メニュー。どうぞ」
俺が隣に座った事によって、他の女子から痛い視線を浴びていることに気づいていないのか、呑気に俺の前にメニューを広げたAのことを、当時は“変なやつ”と思った。
大学が同じはずなのに、全く顔も見た事なくて、ジャニーズの俺を知る気配もないAの態度が、ただただ興味深かった。
「名前は？」
誰かに名前を聞くなんて、久々だったように思う。
「横井…横井Aです。文学部の2年生」
Aは、少しだけ微笑んで小さな声で言う。その人見知りそうな姿に、全くタイプじゃないのにキュンときて。
それでいて、
「え、横井A？」
「うんそう」
…横井A。
その名前めちゃくちゃ聞いたことある…と思い、頭を働かせ間も無く、すぐにその名前をどこで聞いたか思い出した。
アイツ…深澤だ。
横井A、深澤が高校時代にめちゃくちゃ好きだった子だ。
顔も間違いない。写真で見せてもらったまんまだ。
深澤にしては珍しく、大人しそうで地味だけど、なんか雰囲気とかが素朴で可愛いタイプだ〜なんて思っていたから覚えてる。
告白する気も失せるほど脈無しだと、頭を抱えていたことも思い出した。
「深澤から聞いたことあるわ」
「ふっか？あぁ、高校の同級生」
「あー、やっぱね」
「ふっかと友だちなんだ」
「まぁそんな感じ」
あぁ、高校の同級生。
と、ケロリと話すAの顔を見てたら俺思わず吹き出しそうで。
深澤、今この場でこのリアクション見てたら傷つくだろうな。
それでいて、なんかこの子のこと好きになるの分かる…と思った。
俺も全然タイプじゃないはずなのに、何故かグッと来るというか、
ただただ、お人好しそうでどこか柔らかい雰囲気のAが、グラスを片手に俺を見て微笑む度に、胸がドキドキと高鳴っていた。
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みるく?(プロフ) - minmin様 終わらせて、マイジャーニーすごく良かったです。お互いがひっそりと恋してるのにきゅんとしました。最後の終わり方にもドキドキしました！これからも楽しみにしてます。 (10月17日 21時) (
レス) @page32 id: d41930f707 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - はみさん» はじめまして！コメントありがとうございます^_^ これからも楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2022年3月18日 2時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
はみ - 作者様、いつも作品見ています！はじめまして、はみです！作者様の作品は全て見てるのですが、推しの💙さんの作品ができて大歓喜です。文才がえぐい😭更新楽しみにしてます！ (2022年3月17日 20時) (レス) id: 846f01110c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年3月14日 3時
