成功作の兄、失敗作の妹 (ページ25)

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No.25 ページ25

でも今のままじゃきっと予選突破も難しいだろう

お兄ちゃんと違って稽古は何も無かった私は個性を使う機会が全くなく、大雑把にしか動かせない

パパに聞くのは嫌だけど。

本当に嫌だけど！！

知らない人と顔を近づけるくらい嫌だけど！！

ヒーロー科編入のためだ。

頼むしかない。

聞いてくれるかは別だけど…。

｢A、お前もヒーロー科編入目指すのか｣

(あ、心操くん。うん。私も…私でもヒーローになりたいって思っちゃった)

心操くんは安心したように笑いいいんじゃないと言ってくれた。

心操くんは教室を出ていこうとして帰るのかなと思ったけどカバンを持っていなかった

(心操くんどこか行くの？)

｢あぁ、A組に行ってくる｣

A組…。

A組と言ったら爆豪だ

昨日の声、爆豪だったはず

最後の方はなんて言ってたかよく覚えてないけど

来てくれたんならお礼言わなきゃ

時間がギリギリだったろうにそれにもかかわらず来てくれて

(私も、行っていい？)

｢別にいいだろ｣

A組の前に着くとそこは人だかりができていた

何この人だかり…

｢そんなことしたって意味ねぇから。どけモブ共｣

あ、爆豪くん…

A組の教室の中からいつも通りの態度で爆豪くんがでてきた

｢噂のA組もどんなもんかと思って見に来たがヒーロー科に在籍するやつはみんなこんなんなのか｣

心操くんが前に出るのについて私も前に行く

爆豪の後ろで緑谷くん、お茶子ちゃん、飯田くんと峰田が否定してるのが見えた

｢こうゆうの見ちゃうと幻滅するなぁ｣

｢普通科とか他の科ってヒーロー科落ちたからって入ったやつ結構いるんだ。｣

｢知ってた？｣

心操くんは爆豪を挑発するような態度で淡々と話す