成功作の兄、失敗作の妹 (ページ18)

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No.18 ページ18

私、敵の方が向いているの？

そうかもしれない。だってこんなに黒い感情持ってる

誰が傷つこうとどうでもいいって今では感じる

私はそっちに行ったがいいのかなぁ

｢A！しっかりしろ！｣

お兄ちゃんに呼ばれてる気がする

気の所為だよ。

だってお兄ちゃんは私のこと嫌いだもん

私の足は敵の方へ進む

｢おい！！A！そっち行くな！｣

爆豪からも呼ばれてる気がする

爆豪はヒーローだもんね

敵を増やしたくないもんね

こんな考えしかできない私が嫌になる

｢ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの！
敵よこんな言葉を知ってるか！｣

｢さらに向こうへ！Plus ultra!!｣

強い衝撃が走った

私もヒーローに、こんなヒーローになりたい

｢俺にはお前が必要だ！A！｣

お兄ちゃんのその一言は私をこっち(ヒーロー)側に止めておくには十分だった

お兄ちゃんと一緒に戦いたい

守られるだけじゃ嫌だ！

気づいた時にはもう怪物はいなくなっていて、敵も撤退しようとしていた

入口にはプロヒーロー達が集まっている

初めて私を必要としてくれた

産まれて1度もそんなに必死になられたことなんてなかったのに

なんでそこまで必死になってくれるの

｢お兄ちゃん…！｣

｢嫌だよ！こんな感情！私は敵になんて嫌だ！
私もヒーローになりたかったよぉ！｣

｢なら、ヒーロー科受ければよかっただろ。バカが｣

お兄ちゃんのそんな言葉も今は優しく感じて私は急いで敵と距離をとる

｢ｯﾁ、黒霧行くぞ｣

ヒーローの撃った弾は全弾やばい人に命中して、やばい人は私を見ながら迎えに来るとまた言って去った