成功作の兄、失敗作の妹 (ページ12)

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No.12 ページ12

バスに乗れと乗り込んだ時みんな好きなように座っていたけど私どこに座ろう…

｢Aちゃん！一緒座らへん？｣

後ろから声をかけてきてくれたのはなんか茶髪でふわふわした雰囲気の子だった

｢あ、うん。いいよ。えーっと｣

｢私麗日お茶子！｣

｢お茶子ちゃん！｣

バスの中で大抵の人と自己紹介を済ませた

A組は思っていたよりいい人の集まりで気を張らずに済んだ

お兄ちゃんとの関係も聞いてこないし

切島くんはあの時当たってしまったことをめっちゃ謝ってくれた。

そんな気にしなくてもいいのにね

バスが着いたのはなんか遊園地みたいなところ

USJみたいな

｢みなさん待ってましたよ｣

バスを降りるとそこには宇宙服を着た人

どこかで見たことある…

｢スペースヒーロー13号だ！｣

緑頭のもじゃもじゃくんが言った

災害救助で活躍してるヒーロー！

しかも紳士ときた。

隣にいるお茶子ちゃんが｢私好きなの13号｣と言ってはしゃいでいる

中に入るとそこはまさにUSJ

｢水難事故、土砂災害、火災、暴風、etc.
あらゆる自己や災害を想定し私が作った演習場です｣

｢その名も、USJ(嘘の災害や事故ルーム)｣

本当にUSJだった…！

みんなも目が点になっている

｢えー、始める前にお小言を1つ、2つ…3つ…4つ…5つ……｣

増える…！

13号先生は個性についての話を始めた

個性は助けることもできれば傷つけることも出来る。

使い方に気をつけなくては…

普通科の私も考えさせられる内容だった

｢以上。ご清聴ありがとうございました｣

｢すてきー！｣

｢ブラボー！ブラボー！｣

13号先生が言い終わるなり歓声が上がった