まいはうす。 (ページ7)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:102,506 hit

□みんなの太陽。ページ7

雄也side.

今日は日曜日。

みんなは、友達とカラオケに行って来るだとか

大会が近いから部活に行ってくるとかで

夕方ごろまで帰ってこないそう。

そんな中、この家にいるのは俺と有岡くん。

リビングでふたり、面白いバラエティ番組を見てるんだけど...。

何かがおかしい。

俺が面白いなぁ、って思うところでも

有岡くんは何の反応も示さなくて

目線も、テレビを見ているようで

どこか遠くを見ているみたい。

.

.

.

.

.

高「有岡くん??どうかした??」

有「...ん??何??」

高「いや、どうかした??」

有「...んーん。どうもしない。」

高「...そう。」

.

.

.

.

.

声をかけたら、静かにこっちを向いて

俺の質問に答える有岡くんは

どうもしない、何て言っておきながら

顔を赤くして、目だって潤んでいる。

どうもしないって...。

説得力無いなぁ...。

絶対熱あるじゃん。

素直に言えばいいのに

心配かけたくないっていう有岡くんの

優しい気持ちを尊重する。

本人が言おうとしないから

しばらくはそっとしておいたんだけど

そのうちソファでぐったりし始めたから

そろそろ限界かと思ってもう一度声をかけた。

.

.

.

.

.

高「ほら、体調悪いんでしょ??

　部屋戻ろう??」

有「...めんなさい。」

高「ん??ごめん、聞こえなかった。

　なーに??」

有「ごめん、なさい...。」

高「何で謝るの。何も悪いことしてないでしょ??

　ほら、部屋行くよ。」

.

.

.

.

.

隠しててごめんなさい、ってことなのかな。

ずっと我慢してたから

もう歩く体力が残ってないんだと思う。

動かそうとしても動かせない体のせいで

泣きそうになる有岡くんを

抱っこして部屋まで連れて行った。

おんぶでもよかったんだけど

動けないんじゃ、乗れないし。

というか、俺、落としちゃいそうで怖い。

小さな体は朝から何も食べていないせいか

それとも普段からなのか

俺が持ち上げるには十分軽かった。