ま い は う す 。2

☆頑張りすぎだよ。 ページ34

涼介side.





山「ﾊｧｯ…ｳｯ…。」



.



.



.



.



.



ここ最近、毎日のように

みんなが寝静まった夜中に

ひとりでトイレに駆け込んで

寒い中吐き気に襲われてる俺。

よくみんなの前で

普通にしてられるなって思うくらい。

原因だって、ちゃんと分かってる。

2週間くらい前から

誰かにストーカーされてる。

それしか、原因がない。

朝も、帰りも

どこかに出掛けるときだって

誰かにつけられてるし

何度か、下駄箱に俺をとった写真まで入ってた。

明らかにそれは、盗撮されたものなんだけど。

それで、怖くてどうしようもなくて

みんなに言ってしまえば

少しは楽になるのかもしれないけど

それでみんなを巻き込んじゃったらと思うと

どうしても言えなくて。

そんな日が続いて

毎日こうやって吐き続けて

ろくに寝られないでいた。



.



.



.



.



.



知「りょーすけ?」

山「…ん?」

知「…大丈夫?顔色最悪だけど。」

山「大丈夫だよ。」

知「…そう。無理しないでよ。」

山「分かってる…ｯ…。」

知「涼介!」



.



.



.



.



.



次の日の朝。

いつも通り朝食を食べてた。

食べてたっていうか…食べられないから

ほんの少し食べてるふりだけど。

俺は何も言ってないはずなのに

勘が鋭い知念に何かを悟られそうになって

悪いとは思いながら

その場を立ち去ろうとした。

でも、次の瞬間目の前が真っ暗になって

知念が大きな声を出したのが聞こえて。

ばれちゃいけない、早く、何でもないよって

立ち上がらなきゃいけないのに

体が言うことを聞かなくて。

目を閉じて、みんなの声が聞こえるけど

真っ暗な中に入っていった気分だった。

☆頑張りすぎだよ。→←○△たまにはいいね。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す