ま い は う す 。2

○△言わなくても。 ページ21

光side.





八「どうした??何かあった??」

山「え...。」

八「元気ないじゃん。言ってみ??」

山「何でもないよ。」

八「そんなわけないだろ??」

山「...だって...んな...かり...。」

八「そっかそっか。ごめんな。」



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すごく小さな声で話すから

みんなのバカ笑いにかき消されそうになっちゃうけど

ちゃんと聞き取れた。

「だってみんなばっかり光くんと話すから。」

山田もいっぱい心配してくれたのに

みんなが俺に話しかけてきてくれて

しまいには知念が泣いちゃって

タイミング失っちゃったんだよね。

すごい可愛い理由だったもんだから

思わず笑っちゃいそうになったんだけど

至ってまじめで泣きそうな顔で話してるから

ごめんね、と

静かに頬に伝った涙を指ですくった。



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八「大丈夫だからな。

　 ごめんな、気づいてやれなくて。」

山「ん...。」

八「じゃあ今日、一緒に寝るか。」

山「...ほんと??」

八「ほんと。な??」

山「うん!!」

八「よーし、じゃあもう泣かないよ。

　 みんな心配するから...って

　 バカみたいに笑ってるから大丈夫だな。」

山「ふふ、うるさいよね。」

八「しょうがないよ、それとったら

　 あいつらがあいつらじゃないもん。」

山「そうだね。」



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笑顔が戻った山田は

またキッチンに入っていって

伊野ちゃんの手伝いをしている。

伊野ちゃんは「ひとりでできるのにー」とか言ってるけど

さっき山田が作ってた時から

あんまり進んでないように見えるのは気のせい??

でも、そんな伊野ちゃんだけど

山田に見えないように

こっちを向いてうなずいて。

まわりのことちゃんと見てる

実は大人なんだなぁ、って思ったり。



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みんなには心配かけちゃったけど

言わなくてもちゃんと分かり合える仲間がいるのって

こんなに心強かったって

改めて思った。

こんな仲間を、大事にしていきたいな。



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終わり。

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