page328: ドラム経験者 ページ28
その日の放課後ーー…
「なあ、聞いた？ヒーロー科の文化祭の話。」
授業が終わり、寮に戻る途中。
少し離れたところからそんな会話が聞こえてきた。
「あぁ。俺たち普通科の"為に"ライブやるんだってな。」
「私たちの為って。自意識過剰？いいご身分だよね。」
わざと聞こえるように言ってんな…
「だよな。ヴィラン連合に襲われたくせに、合宿してまた襲われて怪我までしてな。」
「そのせいでウチらまでさぁ、」
「振り回してる張本人なのに。よくもまあ」
……、、
-------
「まずは、音楽をどうするかだよね。何がいいかな？耳郎ちゃん！」
寮に戻って、夕食を終えた後。
文化祭についての話し合いは自然と
耳郎を中心に進んでいった。
「流行のやつっしょ！やっぱみんなが知ってるやつのほうがいいよね！」
「ダンスでのれるやつがいいー！」
「でも、バンドでやるならロック系のほうがよさそうな気がするけど！」
口々に、意見が一通り飛び交ったあと
耳郎が口を開く。
「みんなの意見を総合すると、楽器は四つ打ち系だよね。四つ打ち系のクラブロック。ダンスミュージックだと、ほんとはEDMで回したほうがいいけど…」
音楽に疎い人間がほとんどなので、
耳郎の言葉に全員がポカーンとする。
「あぁ、えっと…じゃあ曲を決める前に、まずバンドメンバーを決めなきゃいけないんだけど。バンドっていうのはね、ドラムが要なの。」
「で、ウチはギターメインで今やってて、ドラムは練習中。教えながら自分もギター練習するってのは正直、文化祭までのあと1ヶ月じゃキツいんだ。」
この中でドラム経験ある人？と耳郎が聞く。
これまた全員がシーンとなってしまった。
…こんなんで出来るわけねぇじゃねぇか。
「あっ、そういえばさ！」
そう思ったとき、上鳴が俺を見た。
「お前、子供の頃、音楽教室でドラムやらされてたって言ってなかったっけ？」
「え！爆豪ドラムできんの？！」
その言葉に瀬呂が反応する。
「あ？やんねぇよ。」
「そっか〜ドラムって難しいもんなぁ。」
・・・。
「ンなもん出来るわ！！！！」
page329: やるならガチで→←page327: エリちゃん
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アップルパイ(プロフ) - 一気読みしちゃいました！！めちゃめちゃ面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2021年2月1日 21時) (
レス) id: a0e8f00c1a (このIDを非表示/違反報告)
ソンア(プロフ) - きゃっつ。さん» 変換で出てきたのをそのまま使ってました…ご指摘ありがとうございます。以降の話では表記変更します。 (2020年11月5日 16時) (レス) id: a90c488cba (このIDを非表示/違反報告)
きゃっつ。 - コメント失礼します。耳郎ちゃんの下の名前、"響音"ではなく"響香"ですよ。なにか直せない理由とかがあるならすみません。 (2020年11月2日 20時) (レス) id: fad91f03e5 (このIDを非表示/違反報告)
ソンア(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！！一気読みしてくださったんですかー！ありがとうございます！ざんばります！ (2020年10月10日 0時) (レス) id: a90c488cba (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 一気読みしました！！めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2020年10月9日 20時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソンア | 作成日時：2020年6月24日 18時
