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なんとも言えない緊張感が部屋を支配する。
ばあちゃんは先生から目を逸らさず、じっと見ていたけれど
先生が本気だってことがわかると、
「この子は、昔はヒーロに憧れていました」
静かにそう切り出した。
「『オールマイトみたいなヒーローになる！』ってよく言ってて、
こんな田舎ですからご近所さんにも広まるのが早くてね」
「ばあちゃん、なんの話…」
「一回近所に住んでる女の子がね、いなくなってしまって。
大人が夜通し探し回っても見つからなくて、最悪の事態を想定してたんですけど。
諦めかけたその時に、ボロボロになったAがその女の子を背負って帰ってきてね」
「あ…」
あれはまだ俺が５歳になる前で、近所に住んでた女の子が、
山の中へ入ってしまって、それを探しに行った話だ。
いつも遊んでたから、なんとなくその子がいるところがわかった俺は、
夜中に家を抜け出して、その子がいるであろう山の中にある秘密基地へ行った。
「おそらく探している途中で転んだりしたんでしょうね。
見つけたにも関わらず、大人にしこたま怒られて」
懐かしいわね、と微笑みながらばあちゃんはいう。
「その頃から、他人を思いやれる子だったんですね」
「相澤先生…」
なんの話かもわからないのに、先生はその話を真剣に聞いていた。
「個性が発現して、周りから心ない言葉をたくさん言われました。
どんな個性でも、ヒーローを目指す権利はあるのに。
…いつからか、自分を卑下するようになり、憧れるのをやめました」
そのとき、私はなにもしてあげれなかった。
ばあちゃんはそういった。
「そんなことない、ばあちゃん、おれは！」
「いいの、あんたが責任感じることじゃないよ」
「ばあちゃん…」
「でもここに来てから、先生とのやりとりを見て安心しました。
この人になら任せれると」
ばあちゃんはしっかり先生を見ながらそう言った。
「個性もあって、たくさんの人に傷付けられてきました。
…だからこそ、『痛みがわかる』誰よりも素晴らしいヒーローになれると思うんです」
「ばあちゃん」
「先生」
「どうかうちの孫…私の大切な、大切なAを、よろしくお願いします」
そういってばあちゃんは頭をさげた。
「責任を持って、お預かりします」
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いまじなりーふれんど(プロフ) - めっちゃ好き…！そしてめっちゃ気になるところで終わった…。。更新待ってます！ (2月24日 17時) (
レス) @page14 id: b9c047ab39 (このIDを非表示/違反報告)
もぶ - いや主人公の性格とかこのお話しとかどストライクです...めっちゃ久しぶりにこんな面白い作品見つけました!!!相澤先生とか1年A組の絡みとかめちゃくちゃ気になります!!更新待っています!!更新されたらすっ飛んでいきます!!ww (2022年5月27日 16時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
食人(プロフ) - めちゃすこです…更新まってます！！！！！！！ (2022年4月13日 22時) (レス) @page14 id: e21618e8ed (このIDを非表示/違反報告)
ムツキ(プロフ) - 続きめちゃめちゃ気になります！更新楽しみにしています！！ (2021年11月17日 13時) (レス) @page13 id: 82e68addf8 (このIDを非表示/違反報告)
鯱の助(プロフ) - 好みドストライクでびっくりしました… とても好きです。 (2021年11月10日 21時) (レス) @page11 id: 6ff457e429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんこつ | 作成日時：2021年10月26日 16時
