150話 夢主SIDE ページ5
間もなく入場。
特に緊張することなくいつも通り平然とする。
特訓と勝己の言葉から得た新しい戦法。
不格好ながらある程度形になった炎から作る、銃や刀の具現化。
残る課題は重力だが……そもそも今回の体育祭では使うつもりはない。
今使える最大限を活かしてぼくは頂点に立つ。
選手入場の声がかかり、猫背を伸ばし、ぼくは堂々と足を進めた。
「雄英体育祭!!
ヒーローの卵たちが我こそはとシノギを削る一年に一度の大バトル!!」
決められた台詞を放送するマイク。
ぼくは目を伏せ、狐の半面で口元を綺麗に覆った。
「どうせてめーらアレだろ!?
こいつらだろ!!?
敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!!」
長ったらしい前置き。
会場に、一歩出た瞬間、湧き上がる歓声。
「ヒーロー科!!
１年!!!
A組だろぉぉ!!?」
その声は、最高潮へと達した。
響く歓声。
緊張するぅ、という透明女。
ぼくはハッとあざ笑った。
「こんなんアガるだけだわ」
黒い手袋を、キュッとつける。
相澤先生に渡された、黒い手袋。
コスチューム時に付けている白い手袋の黒バージョン。
炎を使いすぎるとやけどする恐れがあるとの心配、それから個性暴走の抑制のために渡された、リミッターのようなもの。
ぼくの炎は肌から5mmくらい離れて発生する。
ちなみに髪や口、目元からも出せる。
まあ手袋はもしもの時の保険としてだが、炎もよほどでなければ使うつもりはない。
まあちょっとしたおしゃれだよ、うん。
一通り整列したのを確認すると、18 禁ヒーロー…ミッドナイトが選手宣誓との声を上げた。
一体誰か、と周りがどよめく。
ぼくは前に出る準備をした。
「1-A組、相澤A、爆豪勝己」
ええ！ と驚きの声を上げる緑谷。
ぼくはともかく勝己も教えてなかったんだ。
まあ今回の選手代表挨拶は異例らしいからな。
普段なら入試一位のみが宣誓するらしいが、どうせなら推薦入学者一位の人も、とのこと。
だから事前に打ち合わせをしとけ、と言われたがぼくらは言わずとも思うことは一緒。
段を上がっていき、マイク越しにぼくと勝己は声を揃え、口を開いた。
「せんせー―――俺が一位になる」
「宣誓…―――ぼくが一位になる」
「あの二人!! 絶対やると思った!!!」
切島の声とともに大バッシングである。
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りん(プロフ) - 主様はなんでこんなに絵が上手いのでしょうか (2021年4月10日 21時) (
レス) id: 09351e94e4 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続編オメデト。気に入ってるカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年10月1日 3時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - いつも見させてもらってます！ゆっくりでもいいので是非更新期待してます（≧∇≦） (2017年9月24日 23時) (レス) id: 838bf855a6 (このIDを非表示/違反報告)
暴君ネロ皇帝(プロフ) - ずっと待ってます この作品大好きなのです (2017年9月24日 22時) (レス) id: bf4d7ee0c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - この作品めっちゃ好きです！！更新ずっっと待ってますので！！なんの理由かはわからないですが、頑張って(?)ください！！(何があったのかわからないのでこの言葉が不謹慎出ないといいのですが…) (2017年9月24日 19時) (レス) id: 6961a8d2ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年9月19日 22時
