146話 夢主SIDE ページ1
いつもより、目覚めが良かった。
すっきりとした頭。
軽い体。
気分も、体調も良好だ。
「…ん…」
隣で気持ちよさそうに寝ている勝己。
……そういえば昨日、勝己が駄々こねて一緒に寝たんだっけ。
寝ているというのに少し眉間に寄った皺。
ぼくはそれを両手の親指で伸ばす。
すると勝己に腕を掴まれ、再びベッドに寝転がされた。
「起きてんだろ、勝己」
ぼくがそういうと、一瞬目を開けこちらを見てきた。
が、すぐに目を閉じ勝己の胸に引き寄せられる。
明らか起きただろうが、狸寝入りかクソ。
起きろと胸板を叩くと強く抱きしめられる。
どんだけ甘えたがりなんだよ。
ぼくはため息をついて暴れることをあきらめた。
いやほら…体育祭前に体力は消耗したくないし。
ボーッと勝己の胸の中で勝己の匂いを嗅いでいると、勝己が弱々しくでぼくの耳元で囁いた。
「昨日、半分野郎と居やがって」
浮気だぞコラ。
そう言ってくる勝己。
いや語弊だし。 くすぐったいからやめていただきたい。
「浮気って、ぼく誰とも付き合ってないし」
「じゃあ俺のところずっといろよ。 離れんなよ。 …他の男のことなんか見てんじゃねえよ」
いつになく甘えてくるな。
ぼくはワシャワシャと勝己の頭を撫でる。
勝己は、さらに抱きしめる力を強くしてきた。
おい、こら匂い嗅ぐな。
勝己と違っていい匂いしないんだから。
「……」
「誰が二度寝していいと言った」
勝己の頬を引っ張り、無理やり起こす。
なんで今日に限ってこうも情緒が安定しないのだ。
ぼくはため息をついて無理やり勝己から離れた。
すると拗ねたように体を起こす勝己。
早く着替えろよ。
ぼくはそう言ってリビングに向かった。
「あら、おはようAちゃん。
いつもより起きるの遅かったわね。
もしかして楽しみで眠れなかった？」
光己さんにそう言われぼくは言葉を交わす。
「おはようございます。
…いえ、勝己に捕まりまして」
「ああ…昨日不機嫌だったものね。 朝からごめんね？」
光己さんが謝ることでは。
ぼくは手を前に出し首を横に振った。
光己さんに洗い立てのワイシャツを渡され、それを受け取る。
勝己がいないうちにここで着替えていいわよ。
そう言われてぼくはTシャツに手をかけた。
グイ、とまくり上げたところで運悪く、勝己が降りてくる。
「……ふざけんな!!」
いや、こっちのセリフ。
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りん(プロフ) - 主様はなんでこんなに絵が上手いのでしょうか (2021年4月10日 21時) (
レス) id: 09351e94e4 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続編オメデト。気に入ってるカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年10月1日 3時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - いつも見させてもらってます！ゆっくりでもいいので是非更新期待してます（≧∇≦） (2017年9月24日 23時) (レス) id: 838bf855a6 (このIDを非表示/違反報告)
暴君ネロ皇帝(プロフ) - ずっと待ってます この作品大好きなのです (2017年9月24日 22時) (レス) id: bf4d7ee0c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - この作品めっちゃ好きです！！更新ずっっと待ってますので！！なんの理由かはわからないですが、頑張って(?)ください！！(何があったのかわからないのでこの言葉が不謹慎出ないといいのですが…) (2017年9月24日 19時) (レス) id: 6961a8d2ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年9月19日 22時
