155話 夢主SIDE ページ10
「元・先頭の三人！
足の引っ張り合いを止め、緑谷を追う!!
共通の敵が現れれば人は争いを止める!!
争いはなくならないがな!!」
マイクの奴、何言ってんだ。
ぼくはこれ以上緑谷をいかせまいと手を伸ばす。
グン、と勢いが落ちる緑谷。
失速。
まあ大方地雷原の寄せ集めだろうが、ここまで飛んで来たらそりゃ失速するわ。
ならここで止める。
ぼくが前に出たタイミングで、緑谷は抜かれまいと装甲を地面に叩きつけた。
地面が光る。
「しまっ――」
ボオオン、と爆発が起こる。
もろ直撃。
目の前が煙で覆われた。
「ケホッ、…っんの野郎!!」
米神に薄っすら青筋を浮かべ、ぼくは追った。
追い越し無理なら抜かれたらだめだっつー判断か？
随分と利口じゃねえか。
他の二人よりも一歩出遅れ走る。
クッソ、まだ煙が目に染みる！
「緑谷、間髪入れずに後続妨害!!
何と地雷原即クリア!!
イレイザーヘッド、お前のクラスすげぇな!!
どういう教育してんだ！」
全くだよ。
どいつもこいつも、アツくなりやがって。
……楽しくなっちまうだろうが…！
そう思う反面、中々距離がつめられない。
ゴール目前。
そこでマイクの声が響いた。
「さァさァ序盤の展開から誰が予想できた!?
今一番にスタジアムへ還ってきたその男―――…」
―――緑谷出久の存在を!!
湧き上がる歓声。
ゴールし、肩で呼吸をする。
あーあ、目標順位内だけど予想外。
緑谷に負けた。
前みたいの黒い感情はない。
しかし純粋に悔しいと思う。
「ハア…ハアッ
また…くそっ…!! くそがっ…!!」
そんなぼくに反して自尊心代表の勝己は劣等感から顔を歪める。
二人ともお疲れ〜。
勝己と紅白頭の肩を叩きそう言った。
「悔しく、ねえのか？」
お前ならもっと悔しがるだろうに。
紅白頭にそう言われぼくはハハッと笑った。
「お前の方が悔しそうだな。
…ま、ぼくも悔しいっちゃ悔しいよそりゃ。
けど目標順位内だから問題なし。 次勝ち獲りゃいい」
なんたって体育祭は、はじまったばかりなんだから。
「勝己、いつまでも拗ねんなよ。
切り替え切り替え」
「っ、分かってるっつの」
…の、割には暴れそうな顔してんな。
まあいいけど。
勝己の隣を歩き、障害物競争の結果を待った。
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りん(プロフ) - 主様はなんでこんなに絵が上手いのでしょうか (2021年4月10日 21時) (
レス) id: 09351e94e4 (このIDを非表示/違反報告)
庵 - 続編オメデト。気に入ってるカラ、更新頑張ってヨネ。 (2017年10月1日 3時) (レス) id: 781a67beb0 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - いつも見させてもらってます！ゆっくりでもいいので是非更新期待してます（≧∇≦） (2017年9月24日 23時) (レス) id: 838bf855a6 (このIDを非表示/違反報告)
暴君ネロ皇帝(プロフ) - ずっと待ってます この作品大好きなのです (2017年9月24日 22時) (レス) id: bf4d7ee0c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - この作品めっちゃ好きです！！更新ずっっと待ってますので！！なんの理由かはわからないですが、頑張って(?)ください！！(何があったのかわからないのでこの言葉が不謹慎出ないといいのですが…) (2017年9月24日 19時) (レス) id: 6961a8d2ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年9月19日 22時
