140話 切島SIDE ページ39
「なあ、最近Aのヤツ元気なくね？」
皆のA呼びが定着してきた頃、Aは俯いていることが多くなった。
何を言っても反応のないA。
上鳴は心配そうにAを見つめていた。
「確かに。 何か…悩んでる感じ？ 爆豪、何か聞いてないのかよ」
瀬呂がそういうと爆豪は不機嫌そうに知らねえ。 とソッポを向いた。
どうやら爆豪にもその理由が分からないらしく、お手上げのようだった。
「体育祭明日だぜ？ あの調子で大丈夫なんかな…」
待ちに待った体育祭。
日にちは体育祭があると発表された日からもう1週間と6日が過ぎた。
だというのにAはずっとあの調子。
そりゃあ心配にもなる。
もしかしたらメディアのこと、個性のこと、過去のこと…何かに囚われ悩んでいるのかもしれない。
だとしたら…どうにかして救ってやりたい。
でも、俺じゃあきっと……
「A、ちょっといいか」
俺たちがウダウダと悩んでいると、一人のクラスメイトがAに声をかけた。
声の主に俺たちは思わず目を見開き、顔を向ける。
それは、意外な人物だった。
「……何？ 紅白頭」
それは推薦入学者――轟焦凍。
爆豪は掌で爆破を起こしながら気安くAに話しかけんなと怒鳴りつける。
轟はそんな爆豪に冷たい視線を送っていた。
そして無視を決め込み、Aに…見たこともないような優しい笑顔を向ける。
「今日特訓はあるのか？ ないなら一緒に帰らないか。 寄り道でもして」
「クラス一のイケメンがクラス一の美女に放課後デートの取り合わせ!?」
葉隠の言葉に沸点がマックスになる爆豪。
Aは少し悩んだように顎に手を添えた。
そして顔を挙げ、轟に返事をする。
「いいけど」
皆が一斉に声を上げる。
「いいの!?」
やめろ、爆豪の沸点と俺のメンタルが崩れる…。
Aはクラスの反応に、別に断る理由ないし。 とソッポを向いた。
「っつーことだから、勝己、今日は」
「ふざけんな。 なんで半分野郎と…!!」
「だから断る理由ないじゃん…今度埋め合わせしてやるから我慢しろよ」
「そういう問題じゃ…半分野郎、ふざけんなァッ!!!」
怒鳴り散らす爆豪。
轟はそんなことを気にも留めず、幸せそうなオーラを出していた。
相変わらず、Aは元気ないけど。
……ああ、轟のやつ、絶対Aのこと好きだ。
彼氏でもないのに、嫉妬した。
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彼岸花(プロフ) - メルさん» 感謝の極みです…！ こじらせかっちゃんが好きなんです（私の意思）。 早くくっつけたいです← (2017年9月17日 21時) (
レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
メル - もちろん愛読してます！かっちゃんこじらせてますね…！ かっちゃんの気持ちに夢主ちゃん、早く気づいてほしいです！ (2017年9月15日 20時) (レス) id: 608e63a3e5 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - メルさん» ありがとうございます！ これからも御愛読していただけたらうれしいです！ (2017年9月12日 22時) (レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
メル - わあああっ、夢主ちゃんのギャップ可愛いです…暴言はいてたりみんな守ろうと突っ走ったり…でも一人でいたりすると怖がったりするところとか…すごくいいです！ 更新楽しみにしてますっ♪ (2017年9月12日 15時) (レス) id: 608e63a3e5 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます！ 今後も見てくださいましたらうれしいです！ (2017年9月12日 1時) (レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年9月10日 1時
