122話 夢主SIDE ページ20
敵連合襲撃以降から、睡魔に襲われることが多くなった。
気づくとこうして眠っている。
そうすることで、“何か”を保っているような気がしたのだ。
その“何か”は分からないけれども。
「A、授業中も爆睡だったな」
「先生もよく注意しなかったな…」
ぼんやりと耳にそんな声が入ってくる。
しかし体が重く起き上がろうとは思えない。
ぼくは目を閉じたまま、小さく寝息を吐いていた。
「時刻〜…飯だぞ。 ランチラッシュんトコ行こうぜ」
アホ面に肩をゆすられる。
ぼくはうん。 と目をこすりながら無理矢理体を起した。
ああ、あんなに寝たはずなのに、寝たりない。
それどころか眠気は増すばかり。
「大丈夫か？ すっげぇ眠そうだけど…」
切島が心配そうにぼくの隣に駆け寄る。
平気だよ。 小さくアクビをしながらぼくは立ち上がり、勝己のそばへ駆け寄った。
「勝己も行こう」
「……おう」
ぼくがそういうと立ち上がる勝己。
従順だな！ アホ面がそういうと勝己が掌で爆破を起した。
わざわざ煽んなよ、面倒クセぇ。
そう吐き捨て勝己とアホ面を置いて、切島としょうゆ顔と並んで食堂へ向かう。
食堂へ近づくたび人の数は増えていき、大賑わいだった。
「…あ！ あの…マスクくん！」
「……は？ あ…？ ああ、あの時の…確か、変化センパイ」
「覚えててくれたんだ…！」
突然腕をつかまれて驚いた。
それになんだよ、マスクくんって。 つか、休み時間に紹介されたんだからさすがに覚えているわ。
そんなことをもんもんと思いながら変化先輩のことを見つめる。
身長はぼくより数センチ低いくらい。
なぜか今顔を赤らめソッポを向いている。
しょうゆ顔は、おやあ？ とニヤニヤとし始めた。
「よかったら、一緒にお昼食べない…？ お友達も一緒でいいし…！」
変化センパイの言葉にぼくは眉間に皺を寄せた。
純粋に思う、何をたくらんでいるのかを。
心音を聞いても緊張を示すうるさい鼓動が聞こえるばかり。
この人がどういう意図があってぼくに話しかけてきているのか、さっぱり分からない。
ぼくはため息混じりに丁重にお断りする。
関わるつもりもないやつと飯は食いたくない。
「ぼくら5人で飯食う約束してるんで…すみません」
さあ優しく言ってやった。
だからさっさと消えてくれないか。
ぼくは爽やかな笑顔の裏でソッと悪態を吐いていた。
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彼岸花(プロフ) - メルさん» 感謝の極みです…！ こじらせかっちゃんが好きなんです（私の意思）。 早くくっつけたいです← (2017年9月17日 21時) (
レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
メル - もちろん愛読してます！かっちゃんこじらせてますね…！ かっちゃんの気持ちに夢主ちゃん、早く気づいてほしいです！ (2017年9月15日 20時) (レス) id: 608e63a3e5 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - メルさん» ありがとうございます！ これからも御愛読していただけたらうれしいです！ (2017年9月12日 22時) (レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
メル - わあああっ、夢主ちゃんのギャップ可愛いです…暴言はいてたりみんな守ろうと突っ走ったり…でも一人でいたりすると怖がったりするところとか…すごくいいです！ 更新楽しみにしてますっ♪ (2017年9月12日 15時) (レス) id: 608e63a3e5 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます！ 今後も見てくださいましたらうれしいです！ (2017年9月12日 1時) (レス) id: 1f046206e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年9月10日 1時
