喧嘩〜4〜 ページ5
綾「ほぅ…このマネキンは…」
太「単刀直入に言います。この人形について何か知っていることを教えて下さい。人形コレクターである貴方なら人形達の特徴など存じているのでは無いでしょうか?」
綾「…理由は?」
太「…みゆきが…貴方の人形友達が拐われました。」
綾「!!」
綾辻は無言で机の引き出しにしまってある細煙管を取り出し煙草を蒸した。その場は沈黙し、誰一人身動きしなかった。…何秒、何分、否、何時間経ったのか解らない程誰もその場から動かなかった。
綾「…そのマネキンは−、一見何処にでもある物のように見えるが左肘の関節部分を見てみろ。」
と急に立ち上がり太宰からマネキンを奪い取り探偵社員の三人にその部分をよく見えるようにした。
綾「左肘の関節部分にあるこのサイン…之は、とある人物が作った証拠に必ず記してあるんだ。この作者は素晴らしい人形を作るが…犯罪者だ。」
はっと三人と辻村は綾辻を見つめた。その視線を気にせずに綾辻は人形の解説を続ける。
綾「表向きはこのような凄腕の人形師だが、奴は沢山の罪を犯した。殺人は勿論誘拐、テロなどなと。そして…人体実験だ。」
綾以外「人体実験?!」
綾辻はあぁと言い立ち上がり近くの本棚に寄りとある資料を手に取って読み始めた。
綾「俺が独自で調べていた所、奴は異能力者を誘拐し、人体実験を行なっていたらしい。又、殺人事件の被害者は裏で暴力団など非業組織と手を組んだ有力な政治家やどこぞかの有名な大富豪だ。そしてその被害者達には共通点があったんだ。」
敦「共通点ですか?」
疑問に思った敦が綾辻に問う。綾辻はこくりと頷き、
綾「被害者達は体の一部が無くなっていたんだ。」
と返した。国木田が
国「確かココ最近そんな猟奇事件が発生していたな。誰も彼も、犯罪者と手を組んだ有名人達だ。」
と云う解説にも綾辻は頷き話を進めた。
綾「どんなに探してもその体の一部は帰ってこない。その事件の首謀者が−」
太「その人形師ですね。」
綾「そうだ。そしてやつの名が−」
ラッキーアイテム
バッグ
ラッキーキャラ
国木田独歩
49人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:aikattse | 作者ホームページ:http://kattse0624.
作成日時:2018年12月9日 12時