ド天然イケメン少年は、美少女です［文スト］ (ページ43)

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貴『盗聴を開始する…』敦｢それって違反…?｣ページ43

千代side

私は自宅に戻り今の服装－男装を解く。自宅は探偵社の社員寮では無い小さな丘にある、海の見える丘にある。大きな庭があり、お洒落なバルコニーが目印の古い洋館だ。ヨコハマ市内にあり探偵社迄単車(バイク)で30分位の所だ。今回の墓参りの服装は黒の裾が長いキュロット、血のような赤色のブラウスに紺のカーディガンに袖を通す。。ブラウスの襟は黒の長めのスカーフを付ける。キャビンアテンダントさんみたいに…。そして昔から愛用している青のマントを羽織る。更に脇下にホルスターに二丁の銃を仕舞う。あっ！そうそう、右目の包帯は取らないよ。巻いていない状態で異能を使ったら大変な事になるからね。でも左目のカラコンは外す。無くしたら嫌だからね。さてと準備が出来たら玄関にあらかじめ用意してある花を手に取り玄関の戸を開ける。

貴『行ってきます。』

誰も居ないけど毎回毎回言う私の決まり事。寂しさが私を支配するがこの決まり事は絶対に外さない。もしかしたら、未だ彼等が、返事を返してくれると信じているから。更に言うなら無事に帰れる為のおまじないみたいなものだから。

…感傷に浸るのは辞めよう。余計に寂しくなるから。敦に付けた盗聴器と繋がっているイヤホンに耳を傾け目的地に向かう。丁度依頼人の樋口さん?の依頼内容を聞き終え調査の準備をしているらしい。独歩さんが何か敦に助言し、太宰さんもマフィアだとか言っている。…樋口さんとやらもマフィアなんだけどね。何でそんなことを知っているのかは秘密。ってもう着いた…。

貴『やぁ、作にい。』

とお決まりの挨拶。月に一度は必ず此処に来るので墓は綺麗に整えてある。花を添え手を合わせる。そして近況報告する。作にいは勿論フリイダムにいた子供達、オヤジさんに届くように。普段だったら2時間以上いるのだが今日は数分で終わらせる。仕事があるからね。

貴『又今度来るね。』

そういい後にする。マントのフードを被り、街に急ぐ。途中で爆発音がするが気にしない。どうせマフィアの仕業だ。放っておこう。近くの路地裏に入り盗聴器についている発信器の波長と合わせ敦達の居場所を特定する。

貴『…今はあそこら辺か…なら直ぐ近くに袋小路となる路地裏があるな…そこに誘い込む気か…』

今の私は昔の私－

悪人を裁く咎人

古今東西の情報屋

悪人共や犯罪者が恐るる暗殺者

ストレイキャット