俺を忘れないで。【ゆり組】 (ページ10)

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# sk ページ10

「阿部と佐久間は、運命って信じる？」

ある歌番組のリハーサルを終え、皆各自楽屋で好きな事をしている時。

俺は阿部ちゃんのクイズに巻き込まれていた。

阿「、、、、は何でしょう？」

佐「...分かんない」

阿「正解は○○。こんなの基本問題だよ？学校で何してたの」

佐「...これは佐久間の個性なの！」

阿「どんな個性だよ」

阿部ちゃんが呆れた様な顔を浮かべる。

「じゃあ、佐久間は何したいの」と阿部ちゃんが言った時、近くで誰かの溜息まじりらしき声が聞こえた。

「完全に、嫉妬じゃん...」

溜息のした方を向くと、涼太が机に突っ伏した状態で椅子に腰掛けていた。

涼太の周りには誰もいない。

この様子だとさっきの独り言は涼太だろう。

佐「嫉妬？」

ビクリ、と涼太の肩が揺れた。

そして、勢い良く顔を上げた。

舘「...聞いてたの？」

.

.

佐「...で、涼太は翔太の事好きなの？」

舘「...好きじゃない...でも、好き...」

阿「いや、どっち？」

無事、歌番組の本番を終え、今は居酒屋にいる。

適当におつまみとビールを注文し、俺と阿部ちゃんは涼太の話を聞く体制に入った。