# ページ9
「嫉妬?」
何処からか声が聞こえた。
顔を上げるとそこには佐久間が俺の方を覗き込む体制で立っていた。
佐久間の隣には阿部もいる。
佐「ね、嫉妬って何?」
阿「え。舘さん嫉妬してんの?誰に?」
舘「あ、いや...」
まさかただの独り言を聞かれていたとは思っても見なかった。
しかも、翔太とただ仲良くしているだけの3人に嫉妬したなんて絶対に言えない。
舘「...別に」
阿「あ、舘さん嘘ついた」
ビクリと俺の肩が揺れた。
我ながらいつもの冷静さはどこにいったもんだと頭を抱えそうになる。
それに加えて阿部がなぜこんなに興味を示しているのかが謎だ。
「早く教えて」と言わんばかりに目をキラキラさせている。
舘「...阿部と佐久間は、運命って信じる?」
意を決して口にした言葉に2人からの返事はない。
何か変な事言ったかな...
俺は顔を上げて阿部と佐久間の様子を伺った。
阿佐「...」
2人は一度、お互いの目を合わせてからこちらを振り返った。
阿「...舘さん、今日3人で飲みに行こ」
佐「うんうん、相談乗るよ」
阿部と佐久間は俺の手を片方ずつ手にとり、握った。
そして、周りに聞こえない様に小さな声で佐久間はこう言った。
佐「翔太についてでしょ?俺と阿部ちゃんにはお見通しだよ」
舘「...やっぱりばれてたんだ、」
阿「逆にばれないとでも思った?」
「舘さんが悩んでる時の原因って大体翔太じゃん」
阿部に言われて思い当たる所がない訳でもなかったが、それはただの誤解だと思いたい。
スタッフ「SnowManの皆さん、そろそろスタンバイお願いします」
S「はーい」
スタッフさんが呼びに来た所でこの話は一旦終了となった。
翔太の方を見ると、未だに目黒達と楽しそうにしている。
「俺の一番はずっと涼太だから。涼太の代わりになる奴なんてどれだけ探してもいねーよ」
舘「っ...翔太のばか。
...それと同じくらい、俺もきっとばかだ」
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作者名:涼-スズ- | 作成日時:2020年1月15日 22時