持ちつ持たれつ（和潤）3 ページ3
〜和也side〜
和「じゃあ治療始めようか」
同業者の治療というのは緊張するもんだ。
毎日何度もやっていることなのに、普段よりも少し速いテンポで鼓動を打つ心臓を落ち着かせるように小さく息を吐いてシンマの針のキャップを外す。
刺入点を誤ったら大変だ。
もう一度ふぅっと息を吐き、針をスッと進める。
幸い針を刺しても潤くんは痛そうな表情はせず、ぼーっと天井を見つめている。
和「はい、起こすよ。
液漏れて苦いだろうからゆすいで」
潤「久しぶりに麻酔したけどやっぱり不味いな、これ」
眉間に皺を寄せて何度も口を濯ぐ潤くん。
もうちょっとマシな味にしてくれないかと俺も何度も思ったことあるよ。
いくら痛みなく麻酔してあげても、味が嫌で泣き出す子もいるくらいだし…
ようやくコップを置いた潤くんを見てユニットを倒す。
和「はい、あけてー。
削ってくよー」
治療しやすい大きさに開けてくれた潤くんの口腔内にタービンとバキュームを挿入して勢いよくフットペダルを踏み込む。
デンタルを見る限り7番の方がカリエスは小さそうだ。
潤くんを見るとギュッと目を閉じているけど、痛いわけではなさそう。
和「うん。7番はこんなもんだね。
次6番ね」
思った通り7番のカリエスは小さく、すぐに削り終えた。
6番の方がカリエス部分は大きそうだけど、シンマもしてるし痛みがでることはないだろう。
そう思って豪快に削り進める。
和「ん……」
削り始めて少し経ったとき、痛みに思わず声が出たのは潤くんではなく、俺だった。
タービンの音に振動、それに潤くんのカリエスを見ているうちに自分の歯まで痛くなってきた…
和「一回起こすよ。
ゆすいでね」
とりあえずユニットを起こして一息つく。
普段の診療中じゃ自分の歯が痛くなることなんてないのに…
なんとしてでも潤くんにはバレないようにしないと…
潤「もう終わり？」
和「いや、もうちょっと削る」
潤「ん」
今の所潤くんは気づいていないみたいだけど…
このまま最後まで乗り切れるかな…
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ちぃα(プロフ) - レーナさん» いま２話読んで興奮してますﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ (2018年11月11日 1時) (
レス) id: 7c1252fa5e (このIDを非表示/違反報告)
レーナ(プロフ) - ちぃαさん» ちぃさんありがとうございます！やっとこさpart7です…今回は末ズですよ〜。意識高い系潤くんとその逆の和くん。どちらが痛い目にあうかはもうお分かり頂けるかと(〃ω〃) (2018年11月10日 23時) (レス) id: f2620e27d8 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ(プロフ) - ウィスさん» ウィスさんありがとうございますー！こちらこそ、これからもご贔屓にお願いしますm(_ _)m (2018年11月10日 23時) (レス) id: f2620e27d8 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃα(プロフ) - レーナちゃん移行おめでとうございます！ そして新作楽しみ〜♪ (2018年11月5日 1時) (レス) id: 7c1252fa5e (このIDを非表示/違反報告)
ウィス(プロフ) - part7の移行おめでとうございます！！これからも頑張って素晴らしい作品を書いて下さい！(o^∀^o) (2018年11月5日 0時) (レス) id: 664ceba53b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レーナ | 作成日時：2018年11月4日 22時
