Darling ! (ページ8)

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Grab / Masaya.S ページ8

ロケが終わって楽屋に戻って確認するのは携帯の通知。
クーポンが来てるよ、というアプリからのお知らせとあの子の名前。

｢っっしゃあ！！｣

思わず声が出るくらい嬉しい。仲良くなって半年。
ゆっくり徐々に距離を詰めてついにご飯に誘った。有難いことに快くOKの返事。

ああどないしょ、正門くんに服のコーディネート見てもらおうか、いや誠也くんかな。あ、あとおしゃれで、やけど気を遣わせたくないから少し気軽なお店も。

俺が迎えに行って、、ああでも待ち合わせも捨て難い。
ヒールとか履いてたらあんま歩かせたくないなあ、でも、と考えてれば考えるほどにやにやして口角が上がりっぱなし。

" 俺迎えいこうか？ "
" ほんと？ドライブもできるなんて贅沢だね、"
" Aちゃんのために安全運転するな "
" 晶哉くんにおまかせします "

ぽん、と吹き出しが表示されていく画面を見つめる。
そっかあドライブか、そうと決まれば誠也くんにルートを聞いて下見とかしたいな。

好きな子とふたりきりの空間で、話すなんて。今からでも緊張する。あ、まだ寒いからブランケットとか温かいココアとか用意しよかな、やりすぎかな、

返事を考えてるうちにまたひとつぽこん、と携帯が音を鳴らす。

" 誘ってくれたの嬉しくて今から服買おうかと思ってる "
" どんな服が好き？ "

照れたような絵文字とそんな文字列。
きゅーっと心臓が甘く締め付けられる。

まだ寒いし温かい格好で、とリクエスト。
どうせどんな格好でも俺は褒めてしまう。好きな子なら。