年下のおとこのこ。2 (ページ42)

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「……」

隣でスヤスヤ寝てる宮近くんを眺める。

肌は綺麗だし、睫毛なが…
ほんとにかわいい顔。
寝顔はこんなに赤ちゃんみたいなのに…。

昨日の夜の宮近くんを思い出して心臓がぎゅんってなった。

恥ずかしくなって布団に潜ろうとしたら、
手を掴まれた。

宮近くんの目がうっすらと開く。

「…おはよう」
「ん……はよ」

眉間にしわがよってる。
そういえば宮近くん、朝弱いって言ってたな。

「ん……Aさん」

あれ、呼び方戻ってる。

「…Aさん？」
「なぁに？」

眠そうな目がだんだんと大きく開く。
朝から羨ましいくらいにぱっちり。
ぼーっと、こちらを見てる宮近くん。

「…宮近くん？」
「夢、見てた」
「どんな夢？」
「Aさんが出てきた」

宮近くんがぽつり、と話し出す。

「なんかわかんないけど、Aさんと隣で笑ってた」
「うん」
「これが現実だったらいいのに、って思った」
「……」
「で、目が覚めたら隣にAさんがいた」

宮近くんがゆっくり瞬きをした。

「夢じゃなかった…」

宮近くんの手が伸びてきて、優しく包まれる。
身体が直に触れ合う。
宮近くんの肌と体温が暖かい。

「A…」
「ん？」
「好き…」

最初はただの弟の友達だった。
でも、今は世界で1番大好きな人。

「私も好きだよ…海斗」

大好きで愛おしくてたまらない人。

「…俺、世界一幸せかも」

宮近くんが、私の1番大好きな笑顔でそう言った。