年下のおとこのこ。2 (ページ40)

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「それとも何、Aさんは俺の事よく知らないのにノコノコ家に着いてきたの？」
「えっ、」
「Aさんは一人暮らしの知らない男の家にも簡単に上がっちゃうような女だったの？違うでしょ？」
「そんなわけないじゃん…」

「じゃあさ、」

宮近くんの鋭い目が私を見る。

「なんで俺の家に来た？」

宮近くんにそう問いかけられる。
なんでって言われても…

「もっと宮近くんと話したかったから…」
「それだけ？」

宮近くんの瞳が不安げに揺れる。

自分の気持ちが、溢れ出す。

「好き、だから」

ずっとずっと、心の奥にしまっていた本当の気持ち。

「好きな人だから…」

宮近くんの瞳を見つめる。

吸い込まれそうな、綺麗な瞳。

今度は逸らさずちゃんと伝えたい。

「宮近くんが好き、大好き」

涙が出そうなくらい、宮近くんが好きだよ。

宮近くんが、私をぎゅっと抱きしめた。

「やっと聞けた……」

私もやっと言えた。
ずっと、言いたかった。

「Aさん、好きだよ」

「あの頃からずっとAさんだけが好きだった」

宮近くんの声が耳元で響く。

「私も、ずっと宮近くんが好きだった」
「…うん」
「…待たせてごめんね」
「いいよ。今こうやって腕の中にAさんがいる。それだけで十分だよ」

顔を上げると、
宮近くんがキラキラした優しい瞳で私を見つめていた。

「年上のお姉さんへの憧れはたしかに最初はあったかもしれない」
「……」
「でも今はそんなの関係ない」
「……」
「Aさんだから、好きになった」
「……」
「もしAさんが同級生だったとしても、もっと年上でも、Aさんと出会ったら好きになってたよ。それだけはわかって？」
「…うん」

「だから、おばあちゃんになってもずっと好きでいる自信があるし、ずっと隣にいたいと思ってる」

どうしよう…

幸せすぎてどうしよう