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宮近くんに見つめられる。
吸い込まれそう…
あれ、でも…
「宮近くん、彼女いたよね？」
「彼女？いないよ？」
「あれ？」
「もう別れた」
「そうなんだ…」
「あの時Aさんと久々に会って、やっぱりAさんだって思って」
「……。」
「Aさんと連絡とるのはちゃんと彼女と別れてからにしようって決めてて」
「……。」
「それでちゃんと別れてきた」
そうだったんだ……
「あの子は？」
「あの子？」
「そこの…」
宮近くんがいたテーブルを見ると、さっき隣にいた子は顕嵐くんと喋ってた。
「あぁ、あいつは友達だよ」
「ほんとに？」
「ほんと」
「でも、宮近くんと話してる時すごい嬉しそうだったし、宮近くんのこと見る目が違ったし、絶対宮近くんのこと好きだよあの子」
「…んふふ」
宮近くんが笑ってる。
「え…なに？」
「Aさんも俺の事見てたんじゃん」
図星すぎて何も言えない…
宮近くん嬉しそう。
「あと30秒！！」
え、なに？？
「あぁ、そっか」
「なにが？」
「年越しだよ」
…宮近くんと話してて、今日が大晦日だってこと忘れてた。
「もう今年も終わりか…」
「まさか、Aさんと年越しできるなんてなぁ」
「そうだね」
「あの頃の自分に教えてやりたい！」
宮近くんが私の大好きな笑顔でこっちを見る。
3………2………1………
「あけましておめでとう！！」
それぞれの場所で新年の挨拶が飛び交う。
「Aさん、あけましておめでとう」
「あけましておめでとう」
「今年もよろしくお願いします」
「こちらこそ、今年もよろしくお願いします」
宮近くんと笑顔で見つめ合う。
こんな幸せな年越しがあるなんて。
わたしも、あの頃の自分に教えてあげたい。
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作者名：みい | 作成日時：2021年3月21日 17時
