Confusion 2 (ページ40)

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「A、ちょっといい？」
「はい」
「応接にお茶持ってきてくれる？3つ」
「わかりました」

長田主任にそう頼まれ、給湯室に向かう。

給湯室でお茶を淹れていると、誰かが入ってきた足音がした。

振り返ると、そこにいたのは中村くん。

「あ、どうしたの？」
「……」
「中村くんもお茶？」

すると、中村くんが怖い顔で詰め寄ってきた。

「え、なに」
「元太と飲みに行ったの」

え、なんでそれを…

「昨日、2人で行ったって」
「……」
「さっき元太とクラがしゃべってた」
「え、」

松田くん喋ったの？なんで！！
中村くんに言わない方がいいって言ったのそっちなのに！

「俺聞いてない」
「だって、昨日中村くんいなかったから」
「2人が帰ったあとすぐ戻ってきたし」
「そんなこと言われても」
「昨日LINEしたときもそんな話してなかった」
「別にわざわざ言うことでもないじゃん」
「2人して俺に隠してたってわけか」
「そんなんじゃないって」

中村くんめっちゃ不機嫌だ。過去最高レベルかも。

「はぁ……」
「なんだよその顔」
「昨日は残業で遅くなって、ちょっとご飯いこうってなっただけだから。言ってなくてごめんね」
「ふざけんな」
「もう正直に言ったからいいでしょ？何がダメなの」
「男と飲みに行ったことがダメ。元太と2人なんてさらにダメ」
「なにそれ」
「俺に言わなかったのもダメ」
「いちいち中村くんに報告しなきゃいけないの？」
「言えよ、てか誘えよ」
「私が誰とどこで何してようと中村くんに関係ないじゃん」
「はぁ？」
「私だって、中村くんがいつも誰とどこで何してるかなんて知らないし」

こんな束縛みたいな……彼氏でもないのに。

「A、まだかー」
「あ、すみません！今行きます！」
「……」
「ちょっとよけて」
「……んだよ」

不機嫌な中村くんに睨まれながら、その場を去った。