Confusion 2 (ページ32)

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中村くんの車に乗り、10分くらいでお店に着いた。

「ここなの…？」
「うん」

目の前にあるのはすごい高級そうなお店。
外観だけでは焼肉屋だとは思えない。

中に入り、個室に案内される。
黒を基調とした内装で、落ち着いた雰囲気が漂う。

「Aなに食べたい？」
「中村くん好きなの頼んでいいよ」
「そぉ？これ絶対食べたいとかある？」
「牛タンは食べたい」
「りょーかい」

中村くんがいろいろ頼んでくれて、お肉が運ばれてきた。

「ん〜〜おいし〜！」
「でしょ。やっぱうまいわ」
「こんな美味しいお肉初めて食べたかも」
「俺も初めて食った時衝撃だった」
「いつからここ知ってるの？」
「大学の時、先輩に連れてきてもらったんだよね」
「そうなんだ」
「それから気に入って、普段はあんまり来れないけど、特別な時とかここに来てる」

だからAにも食べてもらいたかったんだよね、って微笑む中村くん。

「あーうまかった」
「美味しかったね」
「帰り寝そう」
「やめてまだ死にたくない」

お会計は全部中村くんがしてくれたけど、絶対高いよね…
いくらだったんだろう。

「中村くんご馳走さまでした」
「ん」
「ほんとにいいの？」
「Aは気にしなくていいから」

そう言って頭を撫でられる。

「よし、帰るか」
「うん」

外に出ると、もうすっかり暗くなっていた。