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その後ほかの店も見て、雑貨屋に辿り着いた。

「このキャラクター姪っ子が好きなんだよね」
「何歳だっけ?」
「もうすぐ3歳」
「買ってあげれば?」
「そうしよっかなー」
「あ、これAに似てる」

そう言って中村くんが見せてきたのは、
パンダの置物。

「え?似てる?」
「うん。かわいい」
「じゃあ中村くんはこれだね」
「カワウソ?俺こんなんなの?」
「かわいいよ」
「えー俺もっとかっこいいだろ」

動物のフィギュアを見ながら中村くんと話している時だった。


「A…?」


誰かの私を呼ぶ声が聞こえた。
その声のする方を見ると、


「…拓也?」
「あ、やっぱりAだ」

大きい口でニコニコと笑う彼、

高校時代の同級生、拓也だった。

「えー久しぶり!」
「この辺住んでんの?」
「いや、今日休みで遊びに来たの」
「俺はここの近くに兄ちゃんが住んでるんだよね」
「そうなんだ」
「いやーでも変わってないね」
「拓也も、相変わらず歯並び綺麗だね」
「お前久々に会って褒めるとこそこかよ!」

まさかこんなとこで同級生に会うと思ってなかった。

久しぶりに会って話が盛り上がっていると、
拓也が私の後ろを見て、あ、と言った。

「彼氏…だよね?ごめんね」
「いや、違うの。職場の同僚」
「え?そうなんだ」
「うん」
「そっか…あ、今度みんなで集まろうって話してたんだけど」
「そうなの?」
「俊介が人集めるって言っててさ、Aも…どう?」
「行きたい!」
「じゃあまたいろいろ決まったら連絡するわ。LINE知ってたっけ?」
「たしか成人式の時に交換した気がするけど…」
「これ?」
「あ、そうそう」
「よかった。じゃあ連絡する」
「うん。またね」

拓也に手を振り、中村くんのところに戻った。

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作者名:みい | 作成日時:2021年12月4日 21時

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