Confusion 2 (ページ16)

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グラスを置いてひと息ついた中村くんがようやく話し出した。

「七五三掛さん、前から思ってたんですけど」
「なに？」
「Aにちょっかいかけるのやめてもらっていいっすか」
「え？笑」

怖い顔して七五三掛さんにそう言った中村くん。
話し出したと思ったら、何の話？

一方、中村くんにそう言われた七五三掛さんは笑ってる。

「安心して、海人」
「……」
「俺にとってAちゃんは可愛い妹みたいな存在だよ」
「……」
「海人が心配するようなことはないから」
「そうだとしても、俺が嫌なんです」

中村くんイライラしてる。
ねぇ、なんでそんなに怒ってるの？

「海人、男の嫉妬は醜いぞ」
「あﾞ？？」

その言葉で中村くんがキレた。

いや普通に怖いし。
しかも先輩に対してそれは…七五三掛さん優しいからまだ良かったけど。
松倉くんも怖がってビビってるじゃん…

「ちょっと、中村くん…」
「俺がAちゃんと仲良いのが気に食わないの？」
「……」
「海人が知り合うずーっと前からAちゃんのこと知ってるんだもん、しょうがないじゃん」
「……」
「普通に話すくらいはいいでしょ？」
「俺、Aと話す男は全員敵だと思ってますから」
「えぇ？俺も？」

松倉くんがさらにビビってる。
てか、私と話す男は全員敵って…なにそれ？
中村くんってそんなに嫉妬深かったんだ。

「束縛しすぎる男は嫌われるよ？」
「……チッ」

中村くんのせいで、雰囲気は最悪。
はぁ……ほんとにもう。