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夏休みが終わり、2学期が始まった。


夏休み中は、あの光景を思い出さないよう部活に打ち込んだ。
今まで部活中にチラ見していたサッカー部も見ないようにした。

全部、忘れたかった。



HRが終わり、1人で玄関に向かう。

「やっほ、Aちゃん」

そこには、夏休み明けで髪を切った元太がいた。

「元太…久しぶりだね」
「一緒に帰ろ」

そう言って、手を繋がれる。

2人で駅まで歩き、電車に乗る。


お互い、無言のまま。


電車から降りたあとも手を繋がれた。


「このあと暇?」
「うん」
「俺ん家おいでよ」



元太の家に入るのは小学校以来。

「なんか懐かしい…」
「変わってないでしょ」

あの頃と変わらない部屋に、懐かしい気持ちになって
2人で昔の写真を見た。

元太とも、こんなにちっちゃい頃から一緒にいたんだよね。



「夏休み中、ちゃかに会った?」
「うん…彼女と一緒だった」
「……やっぱり知ってたか」
「海斗の家から出てくるとこ見ちゃった」
「……」
「海斗もあの子のこと好きだったんだね」
「……」
「別れたばっかりなのに、ほんとモテるよ」
「……」
「遅かった、とかじゃない。最初から無理だったんだ」



「Aちゃん」

元太に手を握られる。




「こんな時に言うことじゃないかもしれないけど、」




元太が真剣な表情で私を見た。




「Aちゃんが好き」

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みい(プロフ) - みくさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです(;_;)完結までどうぞよろしくお願い致します! (2021年3月28日 16時) (レス) id: 8148b9aaf1 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 年下の男の子も大好きで新作を出されたと見てすぐに飛んできました!!どちらもめちゃくちゃキュンキュンします。。お話楽しみにしております! (2021年3月27日 22時) (レス) id: 962a0f2106 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みい | 作成日時:2021年3月27日 18時

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