ミーハー女子、ヒロインの座を奪いました。

奪いました。 ページ9

*


「…それだけじゃみおりさんが(人1)さんをいじめたことになりませんよね?」



黒子が、さつきの手を、自分の首から振りほどき、軽蔑したように見つめる。






おぉ、こわいこわい。



「ううん、私、見た」






男の子ってほんと何も知らないね、そういってさつきは笑って。




そんなさつきを見ながら、嘘つかないでください!みおりさんはそんなことしませんと黒子が怒鳴った。








彼がこんなに怒るなんてすごく珍しいからか、虹村先輩や青峰、緑間が目を見開いて驚いている。



それと同時に、まるで一部始終を見ていたかのように黄瀬が戻ってきた。







「黒子っち、落ち着いて」



「あ…黄瀬君」





黄瀬は、これ見て、と言って彼には似合わないパステルピンクとフリルで出来たケースをつけているスマートフォンを黒子に見せた。


みぃちゃんちゃんとやってくれたみたいだね。



あ、みぃちゃんって言うのは私にこの作戦を勧めた子
私は予め彼女に、放課後私と黄瀬が話すからそれが終わったら黄瀬と接触してこれを見せてと言ったんだ。


「……え、黄瀬君なんですか…これ」


「見たまんま、(人1)っちが愛坂にいじめられてる写メッスよ」









愛坂が私をいじめてるように見える写真を

奪いました。→←奪いました。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す