ミーハー女子、ヒロインの座を奪いました。

奪いました。 ページ14

*






あれから皆部活に取り掛かり始め、もうすぐ終わるというのに愛坂はまだ来ない。





きっと、と言うか絶対帰っているだろう。

あいつはそういう奴だ。
でも、それを特に咎められたりもしない。


ヒロインだから



馬鹿馬鹿しい。



第一、結局イケメンに引っ付いているただのミーハーと同じじゃないか。

なーんて、私が言っても説得力なんてないか。



兎に角、ヒロインの座から引きずり落とす。それだけ





考えることを変えようと思い、タオルの用意をしながら時間的に最後であろうミニゲームを眺める。


チームは赤司、黒子、青峰 対 黄瀬、紫原、緑間


青峰が、黄瀬からボールを取ってそのままドリブルをしながら進む。
その青峰を止めようと緑間がヘルプに入るも、それをフェイントで抜く。
そして、青峰が赤司君にパスを出し、赤司君が黒子にパスを出してまた青峰に戻ってくる。



「青峰君!」


「任せろテツ!!」





青峰はゴールしたにいる紫原をよけてブザービーターでダンクを決めた。




前から思っていたのだけれど、青峰と黒子の連携を見ると、どうも一と徹を思い出してしまう。



くす、と笑えば、思い出すのはあいつらの笑顔で




「バレーとバスケじゃ全然違うのに、何でかなぁ」




どうしても重ねてしまう。



ぼそりと呟かれた言葉には、きっと誰も気付いていないだろう

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