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仕事終わりの私は、会社近くのスーパーにいた。

ずっとお留守番させているから何か美味しいものでも

買って帰ってあげようと思ったのだけど、

一体何を与えれば喜ぶんだろう。



悩んだ末に、カップアイスを二つ手に取る。

ユジンの分と、私の分。


普段なら自分の分しか買わないから、カゴの中にアイスが

二つ並んでいるのが新鮮だった。



にしても、あんな奴にアイスを買ってやるとか

私ってば本当に優しい。







「 ただいま〜ごめんね遅くな⋯ 」

『 遅い。なんで何も言わないで行ったの。なんで勝手に寝たの 』

「 はい⋯? 」



ソファに座ったまま、私を睨んでそう捲し立てるユジン。

いや、最初の二つはわかるとして勝手に寝たってなんだ。

もしかしてあれかな、叔母さんの家は寝る前必ずおやすみ

って言ってからじゃないと寝ないとか?




「 いや、起こすの可哀想だなと思ったし⋯
留守番させたお詫びにアイス買ってきたから許してよ 」

『 今日から寝るの俺と一緒ね 』

「 ああ、同じ時間に寝ようってこと?わかっ⋯ 」

『 違う、俺がおねーさんと同じベッドで寝んの 』




こいつは一体何を言っているんだろうか。

私の理解力が追いついていないだけ?

いや、どう考えてもこいつがおかしい。




『 あと、これから家出る時は俺のこと起こしてからにして。
今日みたいなことしたら風呂覗く 』

「 はあ!?無理!この変態! 」

『 なら約束守って。ほらアイス食べよ、俺チョコがいい 』



そう言って、ちゃっかり私の手からアイスの入った袋を奪うユジン。

そして、呆然と立ち尽くしたままの私に あと、と口を開いた。




『 朝ごはん美味しかった。ありがと 』




照れくさいのか、目を合わせずにそう言うユジンを見て

ちょっぴり可愛いなと思ってしまったのは内緒。





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(プロフ) - みどりいろさん» はじめまして、素敵なコメントありがとうございます(;_;)これからも更新頑張るので楽しみにしていてくださいね!!♡♡ (2023年4月5日 11時) (レス) id: fa54398538 (このIDを非表示/違反報告)
みどりいろ - めちゃくちゃ面白かったです〜!!!続きが気になります!!( ´͈ ᵕ `͈ )♡これからもお話楽しみにしてます! (2023年4月4日 11時) (レス) @page22 id: df8b2f2a91 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - sabaさん» はじめまして、コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです励みになります(;_;)これからも当作品をよろしくお願いします♡。 (2023年3月30日 17時) (レス) id: fa54398538 (このIDを非表示/違反報告)
saba(プロフ) - コメント失礼します!最近好きで作品見てます♡これからも更新頑張ってください!! (2023年3月29日 19時) (レス) id: fba36be707 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年3月21日 10時

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