狐、オメガです【呪術廻戦】

Ωの狐が16匹 ページ17

ある日の朝





『…いった』



ムクリとベッドから起き上がる
痛む頭を押さえて外を睨み付ける


ザーという音と共に雨が降っている



『……はぁ…』



深いため息をついてベッドから出る
薬…はこの前切らしてたんだった
雨の日はいい事がない
頭痛は酷いし、耳と尾の毛は湿気で荒ぶる


いつもよりゆっくりと着替えを済ませて部屋を出た





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『う"ー……』



机に突っ伏して唸る
頭痛は治まらない、むしろ酷くなるばかりだ


虎「大丈夫？」



虎杖が心配そうな顔をして背中をさする
遠くで釘崎が「なんで背中？」と言っているのが聞こえる
うん…確かに



伏「薬飲んだのか？」



『切らしてた…五条せんせが家入さんのとこ取りに行ってくれてる…』



釘「無理に喋らせるんじゃないわよ、Aも黙っときなさい」



釘崎の優しさが身に染みる
こくりと頷き大人しくしていると教室のドアが開く音が聞こえる


五「Aー、薬貰ってきたよ」



釘「静かに入れ、小声で話せ」

五「何この厳重警戒」



そんなに警戒してるのか
この学校はαの男が多いからか釘崎はΩの俺を守ってくれることが多い



『釘崎、五条せんせ、ありがと…』



悟から薬を貰うと伏黒と任務に行った時のように水なしでごきゅっと飲み込む
それを見て4人はぎょっとする


虎「え、水…」


伏「A、顔を上げろ」


五「はい水」


釘「飲め、今すぐ」


何だこの連携…
渋々水を飲み込む
薬の不味さはある程度大丈夫なんだけど…


虎「あ、A、これ多めに水飲まないと胃荒れるやつ」



薬の箱を見て虎杖がそう言う
4人の目があるのでもう一口水を飲み込んだ



五「今日は寮で休んでな」


『いや、頭痛治まってくるし大丈_「休め」…はい』



悟に低い声で言われると言い返せない
いつもはこんなに頭痛酷くないんだけどな



五「この時間なら棘が任務から帰ってきてると思うから、寂しいなら棘のとこ行きな」



『別に寂しくないけどそうする』



ガタリと席を立ち、教室を出る
後ろから「お大事にー」と声が聞こえた
俺は軽く手を振って棘先輩の部屋へ向かった




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『棘先輩いるなら飴持っていこ』


『喉に良いやつ』

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